寝る前の「はちみつ」でぐっすり安眠!流行中の風邪とインフルエンザも「はちみつ」の殺菌効果でウィルスを撃退!

健康・美容

公開日:2016/12/7

『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』(前田京子/マガジンハウス)

 『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』(前田京子/マガジンハウス)は、はちみつの素晴らしい効能、思いも寄らぬ使い方を紹介している、はちみつの「すごさ」と「魅力」が詰まった「おいしい」一冊だ。

 古来、はちみつは医薬品としても用いられていた。はちみつは各種ビタミン、ミネラル、酵素、抗酸化物質の宝庫で、真菌や細菌に対する殺菌力も強い。栄養剤として、医薬品として、世界各地で愛用されてきた歴史がある。「砂糖代わりの甘味料」「嗜好品」という扱いになってしまったのは、ごく最近のことなのだ。

「歯みがき後、寝る前のひとさじ」は、はちみつを使った健康習慣の一つ。「歯をみがいたのに、甘い物を食べて平気なの?」と思われるかもしれないが、虫歯になる心配はなく、むしろその予防になる。その他、口臭、歯周病対策にもなるというから驚きだ。

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 はちみつを寝る前に食べるとよい理由もある。はちみつには鎮静作用があるので、ストレスを取り除く、安眠剤になるからだ。しかも、主成分がブドウ糖や果糖といった単糖類(それ以上、分解されない糖類)なので、消化の必要がないため胃にも優しく、すぐに吸収されて頭にも身体にも行きわたり、「速効の疲労回復剤」としても効果があるとか。よって、流行中の風邪やインフルエンザも、「はちみつ」が一役買いそうだ。

「夏になったら冷蔵庫に常備しておこう!」と思っているのが、「はちみつ水」(手作りイオン水)。水に、はちみつと塩、そしてレモン(ビタミンC)を加えた飲み物だ。はちみつに不足している栄養素がビタミンCらしいので、それをレモンやライムで補うと、さらに完璧な食品となり、飲み過ぎると糖分過多になってしまう市販のイオン飲料(スポーツドリンク)よりも身体に優しく、子どもに飲ませても安心な飲料水になる。

「挑戦してみたいけど、ちょっと怖い」と思っているのが「はちみつ目薬」。はちみつは白内障、角膜炎、結膜炎の治療、目の老化現象や充血、疲れ目にも効果がある。著者の前田京子さんは、「医療グレードのマヌカハニー」を用いて、実際に試してみたそうだ。清潔な綿棒にはちみつを乗せ、眼球の下側に当てるように置き、目をぱちぱちさせてなじませる。

 すると、湿布を当てたように「しみる」らしい。さらに涙が出る。けれど、その「しみ方」が気持ちよく、目がすっきりして眼球が奥まで洗浄されてキレイになった感覚になるとか。この「はちみつ目薬」を習慣にしてから、眼精疲労とは無縁になり、起床時のまぶたも軽くなったということなので、私もぜひ、やってみたい!(と、思ってはいる……)。

 本書は、はちみつの「万能性」に驚き、著者のはちみつ愛をひしひしと感じる一冊だ。基本的に、はちみつさえあれば実践できることばかりなので、材料をそろえる面倒さもない。本書をよく読み、適したはちみつを使ってほしい。

 まずは、ひとさじの天然はちみつを、寝る前に一口。初めてみようと思う。

文=雨野裾