読みたガールReview 清水真緒

更新日:2013/8/13

読みたガールReview

– 本好き美女のオススメ作品 –

清水真緒 meets 「笑えよ」
follow
https://ddnavi.com/news/54603/



撮影場所:渋谷 氷川神社
渋谷の明治通りから少し入ったところにある「江戸七氷川」の内のひとつ。創始は非常に古く、慶長十年に記された「氷川大明神豊泉寺縁起」によると景行天皇の御代の皇子日本武尊東征の時、当地に素盞鳴尊を勧請したとある。周りに学校が多く、神社の参道も多くの学生が通学路として利用している。

advertisement

写真=西村智晴

<Her’s Choice>
笑えよ

それぞれが抱える、苦しみ、願い、渇望・・・。一人のある「興味」によって、三人の時間は交わりだし、次第にそれはとても特殊で、だけど美しいとも云えるほどの関係性へと流れていきます。ストーリーが進む過程で、登場人物の心が解かれていく姿や、理解を深め受け入れていく様が、まさに羨望の的でした。三人の関係は、決して普通の始まりではなかったかもしれません。それでも、性別の壁や性癖を咎めることなく互いを見つめ、想いあっている姿に胸を熱くしました。恋愛や友情だけに限らず、愛情のこもった目線の先には「守りたい」と思える人がいるということ、そして、人が人を愛することをやめない理由こそが、この一冊には存在します。

>>その他のレビューを読む
<Her’s Choice>
ハゴロモ

失恋で真っ暗な牢獄にいるような日々を過ごしていた主人公が故郷に帰省し、そこで糸に引かれたかのように繋がっていく記憶や、その記憶の中にあった人物との再会を経て、暗闇から解き放たれてゆく姿を描いた、おとぎ話のような物語です。この街と、街に住む人々は、固定概念や、柵が全くありません。もっと、見えない何かに重きをおいて存在しているかのように、様々な事を全く急いでいないのです。この作品の中にある母のような温もりは、私たちの中から汚いものや暗闇を無くし、心を明晰していく力があります。主人公と同じように、疲れきった体で迷路のような毎日に居る、愛らしくも不器用なアナタに、そして私に、この街を贈りたい、と思えるような風情のある作品です。

バックナンバー

  • coming soon!

    生田善子
  • coming soon!

    尻無浜冴美
  • coming soon!

    シヨン
読みたガールTopへ