自分が信じる経済倫理とイデオロギーが分かると、世界を見る視点も定まってくる

公開日:2011/10/20

経済倫理=あなたは、なに主義?

ハード : PC/iPhone/iPad 発売元 : 講談社
ジャンル: 購入元:電子文庫パブリ
著者名:橋本努 価格:1,080円

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まず、紙と鉛筆を用意しよう。この本の中にはたくさんアンケートが出てくる。数多い質問に答えて集計すると、経済倫理に関して自分がどんな基本姿勢を持っているか見えてくる、というわけだ。自分はリベラルだと思っていたのに意外に保守的だったり、右寄りだと思っていたら反対だったりと、思ってもいなかったような答えが出て驚いたりショックを受けたりする人も多いかもしれない。

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私ももちろんやってみたが、やってみるたびに若干答えが違う。社会がこういう状況の場合はイエスだが、ちがう条件の場合はノーである、のようなことばしばしば起きる。一概にイエスかノーでは答えられない設問も多いからだ。それでも、自分がよって立つイデオロギーや価値観がなんとなく見えてくる。

本書でも述べられていたが、自分の考えの軸がわかってないと、たとえば選挙のときに大局的な見方ができずに、メディアの報道に左右されたり、なんとなく気分で政党を選んでしまったり、自分は保守党とか共産党とか思い込んでいて、本来の自分の価値観とは違う政策を持つ政党を支持してしまったりしかねない。自分がどんな社会、どんな経済のあり方を求めているのか、ぜひ、1度確認してみることをお勧めする。イデオロギーとか経済倫理などというと難しそうだが、とても分かりやすく書かれており、アンケート等もたくさんあって、楽しみながら読める。


まず、自分の経済倫理の立場を知ろう

自分のイデオロギー傾向は「右」なのか「左」なのか、それともその場の空気に呑まれる「相対主義」なのか

イデオロギーは何に影響されて形成されるのか。文化的価値構造とイデオロギーの関係も興味深い