みんながニコニコ ニッコリな、温かい商店街ストーリー
更新日:2012/1/13
育った町の近所の肉屋さんや魚屋さん、酒屋さんやら雑貨屋さん。そういった商店も、最近では少なくなってきていますよね。実際、僕の田舎では小さな商店だけではなく、大きめのスーパーマーケットでさえ閉店してしまって、日常の買い物もなかなか不便になっているようです。都会の方が、古き良き商店街が続いていくのだと思います。さびしい話ですけど。
地元の人とのコミュニケーションや地域のルール、お金の使い方や買い物の作法、野菜や魚や肉などの食べ物を見る目など、子どもが商店街で学ぶことってたくさんあると思うんです。だからこそ、その存在意義はとても大きいですよね。
さてさて、ご紹介する「ニコニコしょうてんがい」は「パブー作家発掘プロジェクト#01 第1回絵本コンテスト」大賞作品。人の温かみにあふれた「ニコニコしょうてんがい」は、まさに懐かしい商店街そのもの。鮮やかな色づかいと、ユニークな構図で構成されたお話は、ピアニカとリコーダーの音色に乗って進んでいきます。果物屋さんも、お肉屋さんも、大きなコロッケも、主人公の「ぼく」もみんな「ニコニコ ニッコリ」。人物の表情や、背景の小物がしっかりと描き込まれています。
「おじさんはどんな喜んでる? 悲しんでる?」とか、果物や野菜を指さして「これはなんだ?」とか、お子さんとコミュニケーションをとりながら読み進めてもおもしろいと思います。お子さんとの商店街散歩が、楽しくなるかもしれませんね。
作者は韓国・ソウル出身の絵本作家ソ・ミジさんで、韓国バージョンも収録されています。
韓国語バージョンも選択できます
青果店のおじさんと「ぼく」。野菜や果物たちもいきいき描かれています
肉屋のおじさんは手が大きいから、その手で作るコロッケも巨大!