節分は「季節の分かれ目」! 恵方巻きはどうして広まった?/毎日雑学
公開日:2025/2/2

●節分の「恵方巻」はどうして広まった?
令和7年の節分は2月2日です。「節分」とは文字通り“季節の分かれ目”という意味。昔は「立春」「立夏」「立秋」「立冬」、それぞれの前日をさしていましたが、次第に立春の前だけを「節分」と呼ぶようになりました。季節を表す「二十四節気」では立春が1年の始まりとされるので、最も重要な節目だけが残ったのでしょう。
節分には「豆まき」をします。炒って神棚に供えた大豆を、「鬼は外、福は内」と唱えながら家の外にまき、家内安全、無病息災を祈ります。これは、奈良時代に中国から伝わった「追儺(ついな)」という儀式に由来し、鬼に見立てた邪気を桃の木の枝と葦で作った弓矢ではらう宮中行事でしたが、それが次第に大豆や栗をまく「豆打ち」と重なり、「豆まき」と呼ばれて節分の行事になりました。
そして最近は「恵方巻」が有名です。海鮮などの具材がつまった太巻き寿司のことですが、その年の吉の方位を示す「恵方」という言葉が付けられて節分に売り出されました。関西では昔から太巻き寿司が好まれていましたが、節分の日に食べる特別な料理がなかったのでメディアなどの影響もあり、全国的にヒットしたようです。恵方巻は美味しいので私も大好きですが、無言で恵方を向いてかぶりつくのはあまり上品な食べ方とは思えません。ぜひ、一口大に切って召し上がってください!
文=明石伸子
明石伸子(あかしのぶこ)
NPO法人日本マナー・プロトコール協会 理事長青山学院大学卒業後、日本航空室乗務員、会社役員秘書などを経て独立。2003年NPO法人日本マナー・プロトコール協会を設立し、文部科学省後援「マナー・プロトコール検定」や「コミュニケーションマナー検定」の開発、運営を実施。講演や研修などを通じて、それらの啓発・普及に力を注いでいる。
その他の役職:NHK経営委員、一般社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会理事。学習院女子大学非常勤講師など(2025年1月現在)。
主な著書、監修:「間違いやすい順 社会人のマナー大全」(宝島社)、「この1冊でOK!一生使えるマナーと作法」(ナツメ社)、その他、連載多数。■日本マナー・プロトコール協会
https://www.e-manner.info
■コミュニケーションマナー検定
https://e-manner.net/
■マナー・プロトコール検定
https://mp-kentei.info/
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