中村倫也主演で『ハヤブサ消防団』が連続ドラマ化!「小説と違った料理の仕方を存分に楽しんでほしい」池井戸潤インタビュー
撮影/大槻志穂
この地区には、自分の知らない何かが埋まっている――。 都会を離れ、亡き父の残した家のある山間の静かな町・八百万町のハヤブサ地区に移住したミステリ作家。誘われるがまま地元の消防団に入団し、穏やかな日々を送るはずが、突如発生した連続放火に端を発する一大事件の謎を追うことに。謎が謎を呼ぶ中で、小さな集落が抱える因縁や人々の数奇な運命が浮かび上がる〝田園〟推理群像劇『ハヤブサ消防団』は、昨年9月の刊行以来、多くの読者の驚きと感動を誘っている。 そしてこの夏、早くも連続ドラマ化が決定! 7月13日からの放送を前に、あらためて本作で目指したこと、映像で見る『ハヤブサ消防団』への期待を、原作者・池井戸潤さんに尋ねた。
取材・文=大谷道子
田舎の風景、人々の息遣いを生のまま伝えたかった
――池井戸作品初の〝田園ミステリ〟と銘打たれた『ハヤブサ消防団』。主人公がミステリ作家であり、ご自身の出身地をモデルにしたこの作品の刊行時には「書きたい小説であると同時に、書いておかなければならない小説でもありました」とお話しになっていたのが印象的でした。 池井…