竜と人間の友情。『竜騎士専門学校』を舞台に描かれる心あたたまる成長物語【書評】

マンガ

公開日:2025/2/20

 『竜騎士専門学校』(ほたてぃーの/KADOKAWA)は、人間と竜がともに学び、絆を深めていくストーリーだ。かつて人間と争っていた竜が、今はパートナーとして互いの性質を学び、成長していく。人は竜騎士として戦えるように、竜は人を乗せてサポートできるように成長していく姿が描かれている。

 舞台となる「竜騎士専門学校」は森の奥に位置し、竜騎士の技術を磨く人間クラスと、竜が能力を伸ばすクラスに分かれている。合同授業では人間と竜でペアを組み、そのペアで授業の課題をこなしながら人間と竜の関わり方を学ぶのだ。初めてペアを作る様子や、恋する女の子の竜を応援する人間との関係、竜と人間が協力する学園祭などのエピソードも描かれている。

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 特に微笑ましいと感じたのは、放課後に自主練をしているシーンだ。竜が空中で大きく旋回する際、人間が落ちそうになる問題を、人間は「踏ん張る」ことで、竜は「スピードを抑える」ことで改善しようと練習に励んでいた。頑張る姿も微笑ましいのだが、人間と竜が協力しながら課題を達成しようとしているところに自然と笑みが溢れた。

 また、絵柄が可愛らしく、優しい色合いのフルカラーで描かれており、ほっこりと癒しを与えてくれる。一般的に、竜騎士は強くかっこいい存在で、ヒロインを守るイメージがあるだろう。しかし、良い意味でそのイメージを覆し、新たな魅力を提示してくれるあたたかい作品である。思いやりが溢れ、優しい世界観で成長していく竜騎士たちの未来が楽しみで仕方ない。

 本作は「こんな竜の友達がいたらいいな」「こんな学校に通ってみたい」と感じさせる魅力が詰まっている。この作品の温かく優しい世界観は、大人が癒されるだけでなく、子どもの感性を育む一冊としても広く支持されるだろう。

文=ネゴト / 森ソタカ

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