眉頭から描き始めるのはNG! 老け顔の救世主「化け子」が教える大人のためのメイク術【書評】

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公開日:2025/2/11

化け子式「大人が輝く」メイクの強化書化け子/主婦の友社

「このメイク、なんか違う……」歳を取るにつれ、そう感じるようになった方も多いのではないでしょうか? シミ・しわ・たるみなど肌の状態も変化している上に、メイクはトレンドの変化も大きいのでいつのまにか古い顔になっていることも……。かといって最新のメイクはやはり若者向けがが多く、そのままやっても似合わない。そんな悩みを抱えたままとりあえずのメイクに甘んじてしまう……私もそのひとりです。

 そんな悩める女性たちに手を差し伸べてくれるのがヘアメイク職人・化け子さん。化け子さんは女優さんのヘアメイクアップを担当するなど芸能界で活躍し、現在ではYouTuberとしても活動。シミを隠す、目元のたるみを目立たなくするなど加齢に伴う悩みを解決する方法を示しつつも、あくまでもナチュラルに、その人の魅力を活かしたヘアメイクを伝える姿勢が同世代の支持を集めています。

 YouTubeの登録者数は約40万人、『化け活。』(主婦の友社)などの書籍も出版する化け子さんの最新書籍が『化け子式「大人が輝く」メイクの強化書』(主婦の友社:編集、化け子:監修、あらいぴろよ:絵/主婦の友社)。大人世代にすぐに役立つヘアメイクの方法がぎっしり掲載されています。

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メイクの常識を覆す!

 下地を塗ったらコンシーラー、ファンデーションを塗って最後にパウダー&チーク。この手順、メイクの常識だと思っていましたが化け子さんは常識にとらわれません。メイクの手順は「『目指す結果』から逆算する」のが化け子流。

例えばシミを隠そうと思うなら、コンシーラーを最後に使います。その方が他のものを後から重ねることがないのでコンシーラーがよれることもなく、シミを確実に仕留められるからなのだそう。また厚塗りになるほど崩れていきやすくなりますが、コンシーラーが最後なら塗る量も最小限で済むので、崩れるリスクも抑えられるといいます。

 他にも“アイライン=黒・茶という考えは古くさいメイクの呼び水”など当たり前だと思っていたメイクのセオリーを疑い、今の自分の状態に合ったメイク方法に変えるための気づきを与えてくれる指摘が盛りだくさんです。

すぐに試せる! 具体的なアドバイスがぎっしり

 もうひとつ本書の素晴らしいところは具体性。例えばベースメイクではクマを消すにはオレンジのコンシーラー、そばかすにはファンデーション……など悩み別におすすめのアイテムと塗り方を大きな写真とともに徹底解説します。

 また大人世代にとって悩みの種のひとつが眉毛。眉毛はトレンドが表れやすく、ひと昔前のメイクだと古く見えてしまいます。若い頃の細眉ブームのおかげで自眉がマロ状態の人も多い、表情筋がゆるむと眉頭が下がりやすいので残った眉頭をベースに眉毛を描こうとすると険しい眉毛になってしまう……などあらゆる落とし穴が潜んでいるのです。

 化け子さんは大人世代に似合うのはゆるいカーブのついた眉と助言。眉頭しか毛が残っていない人には、毛がなくなった部分から描き始めることをおすすめしています。眉毛ペンシルの持ち方、描く順番など、こちらも写真とマンガを使って具体的に示してくれるので、眉毛を描くのが苦手な人でも実践しやすくなっています。

 メイクだけでなく、老け見えを防ぐヘアスタイリング方法も紹介されている本書。すぐに実践できる方法ばかりなので、試してみれば、かなり全体の印象が変化すること間違いなしです!

文=原智香

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