ついに一線を越えた“一顕と整”に試練が訪れる 伊藤あさひ、武藤潤インタビュー<ふったらどしゃぶり>
公開日:2025/2/13

伊藤あさひと武藤潤(原因は自分にある。)がW主演を務めるドラマ特区「ふったらどしゃぶり」(毎週木曜深夜0:59-1:29ほか、MBSほか)が注目を集めている。間違いメールから始まったやり取りの末、互いの性の悩みまで共有してしまった整(伊藤)と一顕(武藤)が距離を縮め、ついに一線を越える展開に、視聴者からも「1話からここまで全部いい!」「次回が待ち遠しい」の声が上がる。2月13日(木)深夜放送の第6話では、2人だけの秘密がそれぞれのパートナーに知られてしまう展開が訪れる。
セックスの悩みまで打ち明け合う関係に

「ふったらどしゃぶり」は、WEB小説マガジン「fleur(フルール)」(KADOKAWA)で連載された一穂ミチのBL小説「ふったらどしゃぶり When it rains, it pours」が原作。“セックスレス”に悩む不器用な大人のラブストーリーだ。
同棲中の彼女・かおり(秋田汐梨)とのセックスレスに悩む一顕(かずあき=武藤)は、メモ代わりに自分にメールを送ったはずが、アドレスを誤って別の“誰か”に送ってしまう。メールを受け取ったのは、一顕の会社の同僚・整(せい=伊藤)。整もまた、同居中の幼なじみ・和章(かずあき=松本大輝)へのかなわぬ恋に思い悩んでいた。
かおりが“させてくれない”と悶々とする一顕と、和章と体でつながりたいと渇望する整。まさかメールの相手が同僚だとは思いもしない2人は、相手が会ったこともない赤の他人だと思い込み、それぞれ“セックスできない苦しみ”を打ち明け合う。
だが、ひょんなことからメール相手が自分の隣にいる同僚だと知り、そこから2人の関係が大きく変化。苦しみを共有した2人の感情は坂を転げ落ちるように加速していき、2月6日に放送された第5話で、2人は結ばれた。
武藤潤、本作が向かうのは「男同士だったからこそ」の境地

間違いメールから始まる関係、という設定がユニークな本作について、整役の伊藤は「けっこうメールだと顔が知られていない状態だから、つい本音を語ってしまうという部分は共感できましたね」と振り返る。
さらに一顕は、整と知り合うまで同性に特別な感情を抱いたことはないというキャラクター。演じる武藤は「逆に(メールの相手が)男同士だったからこそ、“友情なのか、恋愛なのか”っていうところに行きつけるのかな、それはこの作品だからなのかな、とすごく思いました」と、心情の面で本作ならではの魅力を感じたという。
現在FODにて見放題独占配信中の5話で、かおりに拒まれてショックを受けた一顕が整に救いを求め、2人はついに一線を越えた。どしゃぶりの雨の中、ホテルで互いの心のすき間を埋めるように体を重ね、それぞれ体をゆるしてくれないパートナーに小さな“秘密”を作ることで心のバランスをとった…はずだった。
伊藤あさひ、一線を越えるシーンは「不思議な、初めての感覚」

顔の見えないメールのやり取りから始まって、悩みを共有して心でつながり、体を重ねることを経て、強い絆で結ばれた2人。内面のつながりから始まって、身体的なつながりへ――これこそがまさに性別を超えた“愛”なのだと感じずにいられない、そんな関係性だ。
そんな、本作のターニングポイントでもあるベッドシーンの撮影について難しかったことを聞いてみると、まず年上の伊藤が「あった?」と武藤に優しく問いかけ、それを受けて武藤が「いやぁ、全部難しかったです」と照れ笑い。
続けて武藤が「けっこうもう心が通じ合っているから…。お互いにつらい出来事や経験があるからこそ、一緒にいたくなるというか…。そういう気持ちが、なんか“愛”でしたよね」と振り返ると、これに伊藤も「うん、なんか…愛もあったし、役者としての協力もあったし。不思議な、初めての感覚でしたね。またなにか、強い絆が生まれたシーンだったと本当に思いました」としみじみ語った。
ほんの一時、互いの“満たされない思い”を慰め合った2人。だが5話ラストでは、そんな小さな“秘密”がパートナーに知られてしまう。何も壊さないと誓ったはずなのに…。それぞれの日常が大きく形を変え、6話以降、ストーリーは目が離せないクライマックスへと進んでいく。
整・一顕はそれぞれパートナーと向き合うが…第6話あらすじ
ついに一線を越えてしまった整と一顕。だが、不安を募らせたかおりが一顕のスマホを見てしまい、さらに、かおりに秘密を知られてしまったとうろたえた一顕が整にかけた電話を和章が聞いてしまったことで、整と一顕それぞれがパートナーにあの日の秘密を知られてしまう。そして和章に無理矢理体を、求められる整…。翌日、職場で一顕と顔を合わせた整は「もう2人になるのはやめよう」と伝える。
文:酒寄美智子 写真:booro