『気になってる人が男じゃなかった』最新3巻では、ふたりの距離に大きな変化が!? 音楽が繋ぐピュアすぎるラブストーリー【書評】
公開日:2025/2/27

『気になってる人が男じゃなかった』(新井すみこ/KADOKAWA)は、勘違いから始まった恋をきっかけに、女子高生が本当の自分を段々と曝け出していく青春ラブストーリーだ。SNS総フォロワー数170万以上の新井すみこさんによる人気漫画で、アニメ化も決定している。
女子高校生・あやは、友達が多くクラスでも目立つ存在のギャル。行きつけのCDショップで働いているミステリアスな「おにーさん」に恋をしている。だがその正体は、クラスメイトの目立たない女子・みつきだった。正体を伏せた状態で連絡先を交換したふたりだが、文化祭などの学校行事を通してあやは段々とみつきと「おにーさん」の共通点に気がついていく。
一見真逆なあやとみつきを繋いでいるのは音楽だ。ふたりはコアで渋いと言われる嗜好だけでなく、音楽について語り合える友人がいなかった点も共通している。幼少期から叔父の影響でロックを素直に愛してきたが、過去の傷から友達がいなかったみつき。一方あやは周りの友達と違う趣味嗜好を隠し、ずっとひとりで音楽を聴いてきた。そんなふたりはお互いが、初めて同年代で気兼ねなく好きなものを共有できる存在になる。好きなものをひとりで楽しむのも良いが、誰かと共有し語り合うことでこそ湧き上がる感情や喜びもある。多くの読者が青春時代に感じたような胸の高鳴りを、読みながらリアルに思い返すことができるのだ。登場する楽曲の公式プレイリストも公開されているので、ぜひ音楽を聴きながら楽しんでみてほしい。
最新3巻ではふたりの距離が大きく変わる出来事が起きる。音楽作りに向き合うみつきだが、その正体や趣味が学校の人にバレてしまうのだ。そのほかにもさまざまな事件や葛藤を乗り越えながら、少しずつ成長していく様子は1巻からふたりを見守ってきた読者必見の内容ばかりだ。ティーンエージャーならではの悩みと喜びが詰まった青春漫画から、今後も目が離せない。
文=ネゴト / fumi