この世界には魔物に飼育されるニンゲンがいる。偶然出会ったニンゲンたちはなにやら作戦会議を始めて…【書評】

マンガ

公開日:2025/3/11

 物語の舞台は魔獣や魔人が住む世界。そこには数年に一度、突如として「ニンゲン」が現れる。「ニンゲンの飼い方」(ぴえ太/KADOKAWA)シリーズは、ニンゲン・ヨーキチ(本名フブキ)を飼っている魔物・トゥイミナの視点から、ニンゲンの飼い方を描く。

 なかなか懐かず食べ物や気温の変化にも気を配るなど手間はかかるが、独特の魅力を持つニンゲン。トゥイミナは試行錯誤しながら、段々とヨーキチとの絆を深めていく。

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 続編となる『続!ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)では、トゥイミナが飼い主同士の交流会に参加し、別のニンゲン飼いの友達ができる。ヨーキチもこの世界で初めて別のニンゲン・ゴーク(本名ジェイコブ)と出会うことに。まったく違う性格の飼い主やニンゲンと関わることで、何が起こるのか。目が離せない展開だ。

 私たちニンゲンが魔物に飼われるという、恐ろしいかつシュールな設定。しかし飼い主たちはニンゲンへの思いやりに溢れていて微笑ましい。

 花見をさせて楽しませたり、快適な移動手段や留守番について思いを巡らせたり、小さな変化に気づいて心配したり…。私たちが普段ペットを愛し慈しむのとおなじように、ニンゲンをお世話している魔物たちの姿にホッコリしてしまう。

 各話の合間に「長距離のお出かけ」「ダイエットについて」など、ニンゲンの飼い方が図解でまとめられているのも見どころのひとつだ。

 見た目も生態も言語も異なる魔物とニンゲンの交流からは、思いを伝えようとする姿勢の大切さを学ぶことができる。魔物にもニンゲンにもそれぞれ個性がある。すぐに心が通じ合わなくても、何度も試行錯誤をしながら各々の心地よい付き合い方を見つけていく姿勢は、私たちも見習うべきものだ。

 じっくりと絆を深めていく魔物とニンゲンの姿にぜひ癒されてみてはいかがだろうか。

文=ネゴト / fumi

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