「持たない暮らし」で人生がラクになる! ミニマリストになってわかった自分らしさ【書評】
PR 公開日:2025/5/6

ミニマリストとは、極力物を減らしてシンプルな暮らしをする人のこと。本当に必要な物だけを手元に残すことで、物の多さゆえにしなければならなかった掃除や整理整頓などの家事が減ったり、日々使う食器や服などを選ぶ迷いがなくなったりと、時間や手間を削減できるメリットがあるのです。このように快適さを追求し、不要な物を暮らしからそぎ落とすことは、どうすれば自分が幸せに過ごせるのか、ストレスがないのかと価値観を見つめ直すことにもつながるでしょう。
『捨てて、やめてラクになる 私らしい「持たない暮らし」』(主婦の友社)では、物を厳選することを通じて、「私らしさ」を大切にした暮らしを実践する人たちの実例がたくさん掲載されています。
家族との時間を捻出するために、無駄を徹底してそぎ落とした暮らしを

例えば、インフルエンサーのNozomiさんのケースを見てみましょう。Nozomiさんが一番優先したいのは、家族との時間。物が最小限なら家事や片付け、物の管理などに時間を取られないと考えて、徹底的に無駄をそぎ落とし、物を持たない生活を送っています。

ダイニングにある家具はダイニングテーブルとイスだけ。リビングにも、唯一子どもの本棚だけがあるので、掃除は簡単。普段は便利家電にお任せしていて、家事時間は1日約30分だそう。

ワードローブも年間3着のみで、着たらすぐ洗ってまた着るルーティーン。古くなったら部屋着にするなどと考えずにシステマティックに。

子どもの服も、半年ごとに総入れ替えをルールにすることで、捨てる・残すをより分ける管理コストを排除。一方で、子どもの学びになる本は「必要な物」だから多めに所有しているといいます。ほかにも災害備蓄や、思い出の写真なども残すと決めているそう。
「育児と仕事の両立で心に余裕がなくなる日もありますが、それでも楽しんで前向きに暮らせているのは、家事をしないですんでいるからこそ。自分時間もしっかり確保できています」(Nozomiさん)
物とともにネガティブな感情もゴミ箱へ
シングルマザーのかさもさんも、物を手放したことで心に余白ができたといいます。

離婚して2人の子どもを育てるシングルマザーになり、余裕のない生活を送っていた頃にSNSでミニマリストに出会って衝撃を受け、9割の物を手放したというかさもさん。

テレビを手放してプロジェクターに変更することで、情報と時間をコントロールできるように。物を減らしたことで押し入れの中の収納家具もなくしましたが、事足りているそう。
ほかにも、来客用の食器はすべて捨て、インテリア雑貨もほぼ0に。心のうるおいは、部屋に飾った子どもたちの絵や折り紙などの作品からもらっているとか。
「私に残ったのは、生活必需品と思い出のものが少し、そして子どもだけ。それだけで心が満たされ、今ある幸せに感謝できるようになりました。感情もコントロールできるようになり、これまでと正反対のポジティブな思考に切り替わっています」(かさもさん)

自分軸を取り戻し、子どもたちをコントロールする、という考え方も卒業。人として尊重し合い、意見交換できる関係が築けているそう。
人によって大切にしたい価値観はさまざまですが、部屋や物に支配されず、見つけた自分軸に従って過ごす毎日は、快適で幸せなものであるようです。本書に掲載されているほかの実例も参考にしながら、あなたも「私らしさ」を見つめ直してみてはいかがでしょうか?
文=三浦小枝