牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする人はどうすればいい? 牛乳との上手な付き合い方/ミルクの本④
公開日:2025/6/14
『ミルクの本』(ミルクマイスター高砂/自由国民社)第4回【全4回】
飲んだ牛乳は600種類以上! 牛乳をこよなく愛するミルクマイスターが、個性豊かな牛乳の世界へ案内します。食卓にあるいつもの牛乳からご当地牛乳まで、日本全国のおいしい牛乳を中心に、ご当地フルーツミルクやミルクコーヒー、いつか飲んでみたい世界のミルクも紹介します。牛乳の基礎知識や、知ればもっとおいしく牛乳を楽しめる豆知識もたっぷりの『ミルクの本』をお届けします!

(ミルクマイスター高砂/自由国民社)
牛乳を飲むとお腹ゴロゴロする方の牛乳との上手な付き合い方

牛乳を飲むと、どうしてもお腹がゴロゴロしてしまうという方は少なくありません。この主な原因は、牛乳に含まれる「乳糖」をうまく消化できないためで、これを「乳糖不耐」といいます。乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)の活性が体内で低下し、乳糖が消化されなくなると、こうした症状が現れます。ただし、似たような症状を引き起こす「過敏性腸症候群」もあるため、全てのケースが乳糖不耐とは限りません。また、牛乳アレルギーとは異なるので、混同しないようにしましょう。これはお酒のアルコールに対する反応に似ていて、お酒に強い人もいれば、すぐ酔っ払う人もいるように、個人差があります。牛乳と上手に付き合う方法をお教えします。
1 少しずつ飲む
一度にたくさん飲まず、少しずつ数回に分けてゆっくり飲むことで乳糖が分解しやすくなります。

2 温めて飲んだり、料理に使う
牛乳を温めることで腸への刺激が弱まり、ラクターゼの働きも盛んになります。ホットミルクやコーヒーはもちろん、シチューなど牛乳を使った料理もおすすめ。

3 毎日飲む習慣を付ける
毎日飲み続けることで、乳糖分解性の腸内細菌が増加して腸内環境が改善され、乳糖の分解や代謝を増進することが期待されています。

4 牛乳の代わりにヨーグルトやチーズを食べる
ヨーグルトは乳酸菌の発酵によって乳糖の20~40%が分解され、減少していますし、チーズは製造過程で乳糖の大部分がホエイ(乳清)に移行して、取り除かれて います。

5 乳糖を含まない、含量の少ない乳飲料を試してみる
日本では乳糖の含量をあらかじめ減らした乳飲料も販売されています。好みにあった商品を探してみましょう。
