最後まで責任持ってお世話したい! ひ弱なニンゲンを助けて育てる心優しい魔人の物語【著者インタビュー】
公開日:2025/6/6

人間が“飼われる側”になる世界を描いた『ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)。ある日、異世界に転生した人間の前に現れたのは自分より遥かに大きく、手にはトゲ、大きな口には牙のある得体の知れない魔人。恐怖を感じた人間は怯え、隠れ続けるが魔人は危害を加えるどころか人間の住環境を整えるのに腐心している様子で……。
魔人や魔獣たちの唯一無二のキャラクターデザインと独特の世界観、なにより作品全体を包む温かな雰囲気が人気の本作。植物や小さな生物までオリジナリティが光る本作はどのようにして生まれたのか? 作者のぴえ太さんに話を聞いた。
――本作は魔人たちのアクリルスタンドが発売されるなど、キャラクター人気が高い印象です。ニンゲンから恐れられるビジュアルを持つけど、実は心優しい主人公のトゥイミナ、ニンゲンを飼いたいけど事情があって飼えないキアルなど見た目も性格もバラエティに富んだキャラクターが登場しますが、中でもどのキャラクターの人気が高いですか?
ぴえ太さん(以下、ぴえ太):やっぱり主人公のトゥイミナが好きという声が多いですね。「可愛い」と言ってもらうことが多いです。意外というか嬉しいなと思ったのが、モヂミとかエザク草という、おしゃべりしたりするわけではないキャラクターにも好きだと言ってくれる人がいて。細かいところまで愛していただいているんだなと嬉しいですね。
――ぴえ太先生自身が一番気に入っているキャラクターは誰ですか?
ぴえ太:みんな好きなんですが、個人的にデザインが気に入っているのは、ンペレヲです。自分の好きなデザインをすべて詰め込んだのがンペレヲで。鳥が好きなので、鳥みたいな翼が頭についているんです。
――ンペレヲもニンゲンを飼っていて、いつもニンゲンにとってどうするのがいいのかを考えているキャラクターですよね。魔人たちの性格はどうやって考えましたか?
ぴえ太:単純に、動物を飼ったり興味を持ったりする人はみんな優しい人たちなんだろうなと思うんですよね。なのであまり嫌な奴を出して物語を引っ掻き回そうというのは最初から考えていなかったです。
取材・文=原智香