新しい発見やインスピレーションを猫から日々貰っている。『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話』著者が語る、猫への愛【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/6/6

 連載開始から7年、多くの人から愛される人気漫画「ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話」シリーズ。ある朝起きたら猫になっていたモフ田くんとその同僚たちの日常と、変化していく会社の環境を描き、現在7巻まで発売されています。転職活動をするハチ谷くん、家猫になったトラ雄さん、働きたくない猫くろべぇと4匹の主人公で連載されてきた本作について、著者の清水めりぃさんに聞きました。

――清水さんご自身は猫を飼われているんですか?

advertisement

清水めりぃさん(以下、清水):子どもの頃からずっと飼っています。先代の猫は17年くらい、今飼っている猫が10年くらいなので、27年以上は猫と暮らしていますね。小学生の頃いとこの家に猫が6匹生まれて、そのうちの1匹を飼いたいと親にお願いしたのが始まりです。

――猫をテーマにしてよかったこと、悪かったことは?

清水:実際に猫から日々貰っている新しい発見やインスピレーションを漫画に活かせることがよかったことですね。後頭部や肉球などの匂いのこととか、喜怒哀楽の表現とか。と言っても猫との生活って基本的に穏やかで、あまり漫画にできるような特別変わった出来事は多くないのですが……。悪かった点は特にないです。嫌になることもまったくなくて、原稿作業のモチベーションが上がらない時は猫から先に描いてモチベーションを上げています。

――7年間も続けられていて、嫌になることがないのですね。現在は7巻までが発売中ですが、長く続く秘訣はありますか?

清水:嫌になることはないのですが、今も会社員として働いているので、この作品は会社の年末年始休みの間に多くのページを描いているんです。年末年始の休みに有休とかをとにかく繋げて。なのでこの7年、年始に初詣には行っていません(笑)。それどころか一歩も外に出ていないと思います。ここまで長く連載させていただいていることに、自分でも驚いています。毎回あと書きにも書いていますが、最初に描いた時は4ページだったこの漫画がこんなに長く続くとは。1巻が発売された時も現実だと思えませんでしたが、今もその不思議な気持ちが続いている感覚です。

取材・文=原智香

あわせて読みたい