そちらさんは壁に背を向ける派なんですね」壁の方を向いて座る猫の気持ちとは!? 猫の習性ネタも日々アップデート【著者インタビュー】
公開日:2025/6/7

連載開始から7年、多くの人から愛される人気漫画「ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話」シリーズ。ある朝起きたら猫になっていたモフ田くんとその同僚たちの日常と、変化していく会社の環境を描き、現在7巻まで発売されています。転職活動をするハチ谷くん、家猫になったトラ雄さん、働きたくない猫くろべぇと4匹の主人公で連載されてきた本作について、著者の清水めりぃさんに聞きました。
――「猫にカフェインはNG」のように猫の習性にちなんだエピソードも多くあります。どうやって思いついていますか? ネタ切れで悩んだことはないのでしょうか?
清水めりぃさん(以下、清水):自分の日常の端々で「猫だったら……」と考えるくせはついていますね。例えば今私は紅茶を飲んでいるけど「これって猫は飲んじゃダメだよな」と思ったり。あとはインターネットやYouTubeで調べたり。それでも思いつかない時もありますが、その時は担当の方に相談したり、別の視点から考えたりしています。
――お気に入りのエピソードはありますか?
清水:くろべぇは猫の習性ネタが多いのですが、特に幽霊のいる事故物件で1週間暮らすアルバイトに行く回が個人的に好きです。隅にいる幽霊に対して、「そちらさんは壁に背を向ける派なんですね。自分は壁に向かう派です」と話しかけるのがすごく猫っぽいなと描きながら思って。その壁に向かう姿も自分の飼い猫を参考にしています。
――私はレーザーポインターのお話が可愛いなと思いました。
清水:ありがとうございます。かなり前に描いたお話なのですが、実は最近、レーザーポインターは実際に捕まえられないから、猫にとってはストレスになるらしいということがわかって。情報もどんどんアップデートされていくので、勉強しながら描いています。
取材・文=原智香