猫が社員にいたら収益が上がって、ホワイトな会社になると思った。猫に転生した会社員がブラック企業を変えていく物語を描いた理由【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/6/8

 連載開始から7年、多くの人から愛される人気漫画「ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話」シリーズ。ある朝起きたら猫になっていたモフ田くんとその同僚たちの日常と、変化していく会社の環境を描き、現在7巻まで発売されています。転職活動をするハチ谷くん、家猫になったトラ雄さん、働きたくない猫くろべぇと4匹の主人公で連載されてきた本作について、著者の清水めりぃさんに聞きました。

――私もブラック企業の経験がありまして(笑)。深夜、コピー機に人が集まるエピソードに「夜中でも人がいるんだよね……」と共感しました。

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清水めりぃさん(以下、清水):ありがとうございます。中にはエグすぎて描けない記憶も多いですが(笑)、使えそうな部分を切り取って描いています。猫ちゃんが主役だと同じ内容でもマイルドに伝わるので、そこも助かっています。コピー機に人が集まるお話は実話ではないですが、お札が貼られている部屋とかもありました。別のブラック企業で働いていた友人も似たようなことを言っていたので、ブラック企業あるあるなのかなと。

――ブラックだった会社もモフ田くんの登場によってホワイト化していきます。こういうお話の流れにしたのはなぜですか?

清水:ホワイト化していくお話にしようと決めたというよりは、「猫の社員がひとりいたら、その周囲はどう動くかな?」というのを考えた結果なんです。多分会社の中には猫に詳しい人や猫好きな人がいて、そういった社員や猫の社員がいい影響を与えて、結果会社の収益が上がってホワイトになるかなと思って。

――会社の状態がブラックだった頃から、社員は優しい方が多いですよね。

清水:私が働いていたブラック企業も、社員の方は割と面白い人が多かったなっていう印象で。ブラック企業ってどうしても睡眠時間が取れないしストレスも溜まるし、そのせいでイライラしたりなどあって優しい部分が出せていない人が多いんじゃないかと思うんです。なのでホワイトになるにつれて、シバ山先輩とかはちょっといい人になっていって。トゲが抜けて、だいぶまろみが出てきたキャラになったなと思っています。

取材・文=原智香

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