自称サバサバ女・網浜奈美は令和の両津勘吉?編集部が語る『ワタシってサバサバしてるから』 【インタビュー】

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更新日:2025/6/6

『ワタサバ』のラストは「網浜が地球を救う」しかない!?

──高校教師編の次は政界編。徐々に規模がスケールアップしていますね。網浜は一体どこまで行ってしまうのでしょうか。

担当:DPNブックスの公式YouTubeチャンネルで公開されている『ワタサバ』動画に、読者の皆様がいつも本当に面白いコメントをくださるんですよ。その中に「このままいくと網浜さんが地球を救うラストしかない」と書かれている方がいました(笑)。

──「健康ランドがなくなるのは嫌」と、あの感じのまま地球の危機を救っても違和感が全くないです(笑)。

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担当:仮に地球を救うとしてもきっと自分のため。誰かのためにやることはないと思います。政界編で少し遠くに行ってしまったみたいに感じますが、どこに行っても網浜は網浜のままです。

──『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の主人公・両津勘吉(りょうつ・かんきち)になぞらえる感想も目にします。高校教師編では『GTO』の鬼塚英吉(おにづか・えいきち)みたいだという声もあります。

坪内:漫画界の歴史に名を残す大物キャラクターたちになぞらえてもらえて嬉しいです。『こち亀』くらい長い間愛される作品になれたら幸せですね。サンシャインシティプリンスホテルとコラボしたときのように、話題づくりの面でも色々と仕掛けていきたいです。

──ハッピーゼリーポンチ先生のファンアートに端を発した公式百合スピンオフ『ワタシはサバサバしてただけなのに』(ハッピーゼリーポンチ:漫画、江口心・とらふぐ:原案/DPNブックス)は、網浜と本田に仲良しでいてもらいたいファン心を見事に掬い上げていました。

坪内:ネットで皆様の注目を浴びると、こうした二次創作を描いていただく機会が増えます。その中でもハッピーゼリーポンチ先生の愛がいっぱいのファンアートに、とらふぐ先生、江口先生がOKを出してくださったことで実現しました。反響も大きく、良い試みになりました。

──もうひとつ、小学館の少女漫画雑誌「ちゃお」とのコラボ、網浜の小学生時代が描かれた『ワタシってサバサバしてるから ~最強ちび浜伝説~』(江口心:漫画、とらふぐ:原作/「ちゃおプラス」掲載)には驚かされました。レディコミジャンルの作品が少女漫画雑誌に載るのは、他に聞いたことがないです。最近はSNSで男性読者の声も見かけることもあります。網浜は、老若男女から愛されるキャラクターになりましたね。今後どう暴れ回ってくれるのか、楽しみです。

『ワタシってサバサバしてるから ~最強ちび浜伝説~』
『ワタシってサバサバしてるから ~最強ちび浜伝説~』©とらふぐ・江口心/小学館

坪内:ここまで受け入れられるキャラクターになったのは編集部としても予想以上でした。 ウェブ広告が気になって来てくださった方が、実際にページを開いて、ストーリーも絵もいいと感じたからこそここまで来られたので、ありがたいです。

担当:ウェブ広告でほんの数コマを目にしただけで読みたくなるような、濃い魅力が生まれたのは、ひとえにとらふぐ先生と江口先生のおかげです。もっとたくさんの方に読んでいただけるようがんばりますので、楽しみにしててください。

取材・文=川俣綾加 撮影=金澤正平

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