悪役令嬢なのに断罪も恋もナシ!? 描きたかったのは“理想の部屋で暮らす幸せ”【漫画家インタビュー】
公開日:2025/6/23

最新の書籍や人気の漫画作品の情報を発信する「ダ・ヴィンチWeb」。今SNSを中心に話題を集めているホットな漫画を、作者へのインタビューを交えて紹介する。
取り上げるのは、現世では貧乏で天涯孤独だった女の子が伯爵令嬢に転生し、その恵まれた人生を満喫する『悪役令嬢に転生したら理想の部屋が手に入りました!』。2025年3月末にX(旧Twitter)で第1話が投稿されてから毎日連載が続いており、毎回の投稿に1万件を超える「いいね」と、数多くの反響コメントが寄せられている。
作者・岡野く仔(@kuko222)さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
貧しい家庭に育ち、自分の部屋もなく、唯一の家族だった母を亡くした主人公。ある日、自らもトラックに轢かれてしまう。目を覚ますとそこは――天蓋付きベッドの上!?
伯爵令嬢シェリーとして転生した主人公は、戸惑うことなく念願の「理想の部屋」での暮らしを満喫。義妹・マリンの嫌がらせなんて、この生活ができるならかわいいもの。悪役令嬢と噂されるシェリー、今日も楽しくインドア生活を満喫中!
“理想の部屋”に込めた憧れと創作の楽しさ
ーーこの作品を創作されたきっかけや、アイデアが生まれた経緯について教えてください。
私自身、出かけるより家でのんびり過ごすのが好きなタイプなので、悪役令嬢ものを読むたびに「転生したらこんな素敵な部屋が手に入るのかあ……いいなあ……」と思っていたんです。そこからこの物語が生まれました。
ーーこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントを教えてください。
悪役令嬢ものによくある断罪エンドの回避やラブコメ要素は二の次で、とにかくお部屋での暮らしを満喫している様子を見ていただきたいです。
ーー特に気に入っているシーンやセリフを教えてください。
第5話のピアノ回で「もうすでにめちゃくちゃ上手いんで」というセリフです。シェリー自身は無自覚ですが、それがちょっとした煽りになっていて、描いていてすっきりしたのでお気に入りです。
ーーもし岡野さんご自身が転生して“理想の部屋”で暮らすことができるとしたら、どんな部屋で、どんな生活を送りたいですか?
絶対に天蓋付きのキングサイズベッドが欲しいです! 街に出かけて、お気に入りのインテリアをお金を気にせず買いまくるような生活をしてみたいですね。
ーー並行して複数の作品を連載される中で、時間の使い方やモチベーションを維持するために工夫していることがあれば教えてください。
特別な工夫はしていません。とにかく描くことが大好きなので、常にモチベーションがあって、時間がある限り描いています。
ーー岡野さんは着物をテーマにした漫画も手がけられていますが、西洋のドレスを身にまとった令嬢たちも魅力的に描かれています。ファッションの観点から、着物とドレスそれぞれの“推しポイント”を教えてください。
西洋のドレスは、フリルやレースが“もりもり”しているのがとにかく好きです。着物については、作中では和洋ミックスのコーデを描いていますが、私自身は正統派の着付けが好きですね。正統派に日傘などを合わせる、上品さが“推しポイント”です。
ーー SNSで作品を発表するうえで、特に意識していることや工夫していることがあれば教えてください。
できるだけ多くの方に見てもらえるよう、投稿は19時頃を意識しています。
ーー今後の展望や目標を教えてください。
まずは、キャラクターたちには幸せな生活を送ってもらいたいです。それから、悪役を描くのが苦手なので、そこを克服したいですね。マリンについては、できれば和解させず、悪役のままで終わらせたいと思っているのですが……うまくいくでしょうか(笑)。
ーー最後に、作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
リプライ、とにかく嬉しいです! 本当に励みになっています。ありがとうございます。毎日投稿していますが、健康には自信があるので、今のところ元気いっぱいです。安心して漫画を楽しんでいただければ嬉しいです。
2025年9月には本作の書籍も発売予定です! これからもどうぞよろしくお願いいたします!