東京から引っ越してきた4人家族が住む新築一軒家。ある日姉弟がゲームをしていると…【漫画家インタビュー】
公開日:2025/7/7

念願のマイホームを建て、新生活を始めた瀧本一家。しかし、主人公の美咲は父親との確執を抱えたままで、昔のような仲良し家族に戻る気持ちはなかった。唯一心を許せる弟・浩介と共に家を出るきっかけを探していたところ、部屋の壁から不気味な音が聞こえてきて……。漫画家・勝見ふうたろー氏が描く、何かが少しおかしい世界の物語。
瀧本家の高校生の長女・美咲は父親に対して複雑な思いを抱え、小学生の弟・浩介は同級生に「空き家のヨソモノ」といじめられていた。それでも兄妹の仲は良好で、美咲はじゃれ合いながら浩介を励ますが、そんな微笑ましい時間を制止するように、家の壁から突如「みし」と不気味な音が……。
実はホラージャンルは苦手?
――まずは自己紹介をお願いします。
勝見ふうたろーです。漫画家としての経歴は、一応デビューといいますか、「第81回ちばてつや賞」ヤング部門で賞をいただいたのが大きなきっかけです。そこから本格的に漫画家として活動を始めようと決意し、現在に至ります。
――本作はゾッとするシーンが多いですが、もともとホラーがお好きなんですか?
好きといっても、本屋で「ホラーフェア開催中」みたいなコーナーに飛び込んで、作品を漁るようなタイプではないです。意識的にホラーを追いかけていたわけではなくて、昔のネット掲示板で話題になった怖い話や、怪談のような文字媒体のものが好きでした。
――漫画や映像などのホラーはあまりお得意ではないとか?
ホラー漫画は「あんまり読まない」程度ですが、ホラー映画はまったくダメです……。映画の演出って、怖がらせるというより驚かせるのが目的になっている気がして、僕にはしっくりこないんですよね。大きな音とかが得意じゃないせいもあるんですが、そういった方向で来られると「何か違う」と思ってしまいます。
建設作業員が遭遇した奇妙な植物、そして美咲の部屋から聞こえた異音の正体は? 家族の絆をより深めるはずの新居を舞台に、この不可解な物語はどんな結末を迎えるのだろうか。