家の壁から聞こえてくる「みし」という音…言い表せない恐怖を感じた姉は弟の部屋に避難する【漫画家インタビュー】

マンガ

公開日:2025/7/9

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 念願のマイホームを建て、新生活を始めた瀧本一家。しかし、主人公の美咲は父親との確執を抱えたままで、昔のような仲良し家族に戻る気持ちはなかった。唯一心を許せる弟・浩介と共に家を出るきっかけを探していたところ、部屋の壁から不気味な音が聞こえてきて……。漫画家・勝見ふうたろー氏が描く、何かが少しおかしい世界の物語。

 美咲が音のする壁を叩くと、明らかに反応する壁の中のなにか。怖いもの見たさにも似た好奇心に駆られるが、次の瞬間、これまでで最も大きく不気味な音が鳴り響く。背筋の凍った美咲は浩介の部屋へと避難。後に美咲は述懐する。「もっと早く逃げていれば――」。

作品のテーマを表現するための親子関係

――美咲と両親との不仲が描かれてますが、ご自身の経験を反映されているのでしょうか?

ええ。ただ、ネットでよく話題になるような、取り立ててつらい記憶があるわけではないです。やんちゃをしたり、わがままを言ったりして、言葉だけの注意では済まないこともありましたが、今となっては特別気にしていません。

――確かに、家族について考えさせられる場面がありました。

今回の作品では、家や家族というテーマを強く描いているため、つらい部分や悩ましい、どうにもならない暗い側面を表現する際に、「そういえばこんなことがあったな」とか、「こういうことをされたな」と、昔の記憶を少し思い出しながら描いた部分はありますね。

 建設作業員が遭遇した奇妙な植物、そして美咲の部屋から聞こえた異音の正体は? 家族の絆をより深めるはずの新居を舞台に、この不可解な物語はどんな結末を迎えるのだろうか。

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