切断した謎の生物の一部の処理に悩む。その一方、生物学者は同級生の警察官を探していた【漫画家インタビュー】
公開日:2025/7/13

念願のマイホームを建て、新生活を始めた瀧本一家。しかし、主人公の美咲は父親との確執を抱えたままで、昔のような仲良し家族に戻る気持ちはなかった。唯一心を許せる弟・浩介と共に家を出るきっかけを探していたところ、部屋の壁から不気味な音が聞こえてきて……。漫画家・勝見ふうたろー氏が描く、何かが少しおかしい世界の物語。
謎の生物の切れ端をとっさにベッドの下へ隠し、翌日、警察に相談するために持ち出そうとするが、硬直しており大きな鞄にも入らない。一方、生物学者の穴水も警察の協力を得ようと、交番を探し回っていた。
さまざまな動植物の特性をベースに設定
――壁から出てきた化け物が固まるのは、やはり「内臓」のイメージからきている設定でしょうか?
そうですね。干物みたいになったイメージです。植物的な要素も取り入れているので、外見にはフジツボのような形状や、壁の表面に点々と生えたものなど、地球上のさまざまな生物の特性を混ぜ込むことを意識しました。
――最初に出てきた時は植物のようなビジュアルでした。
そうですね。植物を意識していたためです。あとは、たとえば魚の切り身を乾燥させたら干物になるような感覚や、生け花が放置されてドライフラワーになりカチカチになる様子も取り入れています。
建設作業員が遭遇した奇妙な植物、そして美咲の部屋から聞こえた異音の正体は? 家族の絆をより深めるはずの新居を舞台に、この不可解な物語はどんな結末を迎えるのだろうか。