ミスったスタッフを大声で叱る喫茶店の店主に対し、客が放った一言! 頑張らせるための行為が悪循環になっていない?【漫画家インタビュー】
公開日:2025/7/12

耳かき専門店での勤務経験をオリジナル漫画にしてSNSで発信する森民つかさ(@uouououoza1)さん。自己否定という“沼”にハマってしまっている漫画家志望の主人公が耳かき専門店で働き始め、さまざまな境遇の客たちとの交流を通じて自己否定と向き合う姿と、知られざる耳かき専門店の知られざる裏側を描いた『耳かき専門店で働いて自己否定“沼”から抜け出す話』。著者である森民さんにお話をうかがった。
「耳かき専門店」で主人公と一緒に働く友人が、月1で店に通う常連客を担当することに。自分が新人だと恐縮する彼女に、その常連客は自分が喫茶店で体験した出来事を語り始める。
耳かき専門店に国境を越えて訪れる外国人も
――施術する側のキャラクターが正座用のイスを使っていますが、ほかにも耳かき専門店で使用している便利グッズはありますか。
耳あかが固まってこびりついていたり取りづらい場合は、「耳垢水(じこうすい)」というものをフワフワ系の綿棒につけて取っていました。耳あかをふやかして柔らかくしてくれる効果があります。
――常連のお客さんが話した、頭ごなしにスタッフを叱る喫茶店の店主に対して行動はとてもスカッとしました。耳かき専門店で働いていてそんなスカッとするような体験は何かありましたか?
少し違うかもしれませんが、夜の時間帯などに泥酔しているお客さんがたまに来ることがあっり、そういうお客さんは店長が受け付けの時点で追い払ってくれていたので、とても助かっていましたね。
――「入って2カ月の新人」と言った友人に対して、お客さんの気づかいが素敵です。このような出来事がほかにもありました教えてください。
外国人のお客さんも多かったのですが、韓国から旅行で来たと話すお客さんに「何をキッカケにこの店を知ったんですか?」と聞いたところ、「地元の韓国人が書いている旅行ブログで『この耳かき店に行ってみたらとても良かった!』という記事を見て気になったんだよ」と教えてもらったときは、なんだか感動しました。気づかいとはちょっと違いますが、国境を越えて紹介してもらえるってうれしいですね。
やる気はあっても自己否定感に悩まされてしまう。そんな自分との向き合い方を実体験ベースに描いた本作。客や同僚など、自分と同じように自己否定感に苦しむ人との交流で得たものとは。耳かき専門店の裏側と併せて、森民さんの変化をご覧いただきたい。