「推しを戒名に入れたい!」リアル住職に聞いてみたら、戒名が高い理由と本当の役割を教えてもらい、お寺さんとの“縁”の大切さに気づいた話【蝉丸Pインタビュー】

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更新日:2025/6/26

■戒名とは何か

・戒名はもともと「仏門に入るときに授かる名前」で生前にもらうもの。

・五戒などの戒律を守る誓いの証として授かり、戒律を守ることで仏教的な加護や安心を得られる。

・江戸時代、キリスト教徒でないと証明するために檀家に入り、葬儀の時に急に戒名が必要になるケースが一般的になった。

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・大乗仏教では仏門に入ることで六道輪廻から抜け出し浄土に渡れるとされるため、葬儀で戒名を付ける。

■戒名の構造と意味

・戒名は以下の4パーツで構成される。
 院号:もともとは建物を寄付した際に授かる貢献の証。
 道号:仏道に入った証で、自分の意志を名前にする。
 戒名:仏弟子としての名前で師匠が付ける。
 位号:立場や性別による称号(居士、大姉など)。

・特に道号は個人の好みや個性を反映しやすいパート。

■オタク的な戒名の工夫

・ガンダム、ハルヒ、エヴァなどの作品をモチーフにした“推し戒名”も可能。

・洒落や暗喩を活かして、趣味性と美しさを両立させることができる。

・一時的な推しではなく、長年好きだったものを選ぶのが望ましい。

■戒名の価格と誤解

・「一文字ウン万円」といった価格設定のイメージは昭和以降に、戒名が社会的ステータスとして扱われたために生じた誤解。

・生家を離れて都会で成功した「寺との関係は薄いけど、お金はある人」が、寄付することで“良い戒名”を貰おうとした。

・戒名はお布施・寄付以外にも、普段の手伝いなどお寺と築いた関係性の中で授かるもの。

■役僧と現代の葬儀事情

・お寺を持たず、葬儀屋から派遣される“役僧”が増加。

・役僧は葬儀屋に派遣される形で葬儀だけを行うため、檀家を持てない。

・四十九日や法事などは行わないことが増えたため、戒名が「葬儀のときにだけ必要な物」になり本来の意味が薄れている。

■末代のための準備と縁づくり

・自分の葬儀を任せられる人やお寺を、生前に見つけておくことが重要。

・菩提寺がある場合は、早めに相談しておくとスムーズ。

・相談できる相手と「縁を結ぶ」ことが戒名や葬儀を準備する第一歩。

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