川崎鷹也「音楽で半径3mの人を幸せにしたいという気持ちは変わらない」【インタビュー】

※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2025年7月号からの転載です。

　すぐそばにある大切な日常を歌い続けるシンガーソングライター、川崎鷹也。愛する奥さんへの想いを歌った大ヒット曲「魔法の絨毯」の頃から、曲作りに対する想いに変化はないと話す。

「僕はつねに半径3mの人たちをどう幸せにするかということを考えて曲作りをしています。もちろん、ライブをすればより多くの人に届いていることを実感するんですが、まずは近くの人を幸せにしないと本末転倒な気がするんですよね。いまは2人目の子どもが生まれたので子どもたちの成長を見ながら、喜びを感じつつ、その幸せの日々を楽曲に落とし込んでいます」

　そんな彼が新たな挑戦として制作したのが、アルバムのタイトルにもなっている「曖昧Blue」。これまでほとんどの楽曲を、実話をもとに作ってきたが、この曲は叶わない恋をしてしまった空想上の主人公のバラードだ。

「実はこの曲が完成した時、ボーカルは歌心がある女性が相応しいと思っていて。でもとある公演のリハーサルで少し歌ったら、スタッフさんたちが絶賛してくれて、自分で歌うことになったんです。なので、歌い方もメロディも今までとは少し色が違うんですよね。結果的にドラマ『復讐カレシ』の主題歌になったり、普段は感想を送りあわない音楽仲間からも“良い曲だね”って連絡があったり、とても不思議な感覚です」

　さらに今作には、彼にとって大きな挑戦曲が収録されている。

「「夢の中」は、初めて作ったアコギを弾かない曲です。今までその選択肢は絶対になかったんですが、経験を重ね、自分の音楽を少しだけ楽観視できるようになり、挑戦してみたくなったんです。ただ、ライブでギターに触れず歌ったことがないので、必ず手持無沙汰になるはずで……。きっと変な小躍りをしながら歌うと思います（笑）」

取材・文＝吉田可奈、写真＝TOWA

初回限定盤（BD＋CD）　4500円（税込）
通常盤（CD）　3000円（税込）
ドラマ『復讐カレシ』の主題歌「曖昧Blue」や、ドラマ『ひだまりが聴こえる』のエンディングテーマなどを収録したニューアルバム。極上のラブソング「マイレディ」や、音楽を始めたばかりの10代の頃に制作し、当時ライブで歌っていた楽曲「素晴らしき日々」など全10曲を収録。8月から北海道から沖縄までをめぐるホールツアー『まだ夢の中』が開催される。このツアーのために書き下ろされた「夢の中」も一緒に楽しんで。

NEW RELEASE

文＝吉田可奈

初回限定盤　3000円（税込）
FRUITS ZIPPER盤　1800円（税込）
通常盤　1200円（税込）
“かわいい”を世界に発信し続ける彼女たちの3rdシングルCDは、映画『おしりたんてい　スター・アンド・ムーン』主題歌。“夢は絶対に諦めない”という映画のテーマに沿って、何度も“大丈夫”と声を掛けてくれるエールソング。

初回限定盤（CD＋DVD）　2750円（税込）
通常盤（CD）　1540円（税込）
ドラマ『続・続・最後から二番目の恋』のエンディング曲として、思い出野郎Aチームが書き上げた、ファンキーでピースフルなデュエットソング。うまくいかなくても、等身大の日常を受け入れるメッセージを色鮮やかに歌い上げる。

藤井隆プロデュースによる、極上のポップスを聴かせてくれる名曲揃いのフルアルバム。大江千里、堂島孝平など大物ミュージシャンが手掛けた楽曲を、心地よく、泳ぐように歌い上げていく。少し憂いのある歌声が耳と胸に響く。