雛菊をさらった観鈴が再び…… 過去の因縁と仲間の裏切りが重なる! コミカライズ版『春夏秋冬代行者 春の舞』最新6巻発売
更新日:2025/8/5

電撃文庫の人気小説シリーズのコミカライズ版『春夏秋冬代行者 春の舞』(暁佳奈:原作、スオウ:キャラクターデザイン、小松田なっぱ:漫画/白泉社)最新6巻が、2025年8月5日(火)にリリースされた。
原作を手掛けるのは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』で知られる暁佳奈氏。四季の神に代わって世界に季節を与える「四季の代行者」と、「代行者」を守護する「護衛官」の物語を描いた同作は、幻想美漂う独特の世界観と繊細な心理描写が読者のハートを掴み、「このライトノベルがすごい!2022」文庫部門で第2位、さらに総合新作部門で第1位を獲得した。
――世界には冬しか季節がなく、冬は孤独に耐えかねて生命を削り、春を生み出した。やがて大地の願いにより夏と秋も誕生し、四季が完成する。この季節の巡り変わりを人の子が担うことになり、役目を果たす者は“四季の代行者”と呼ばれた。春を司る代行者・花葉雛菊は護衛官・姫鷹さくらとともに10年ぶりの春の顕現を果たすべく、「大和」の地を巡り始める。
同作の大きな魅力の一つとなっているのが、「代行者」と「護衛官」の関係性。「代行者」は強大な力を持つ現人神として選ばれる存在で、人としての生活や家族から離れて厳しい修行と公務に明け暮れていく。
しかし、物語の開始以前に雛菊は行方をくらませており、10年ものあいだ世界から春が失われていた。さくらは必死の思いで主を探し続け、ある日突然雛菊が帰ってきたことで止まっていた時計の針が動き出す。雛菊は責務を全うするために、さくらは後悔を繰り返さないために……。
二人は失われた10年を取り戻すように各地を巡り、お互いの傷や孤独を埋め合いながら少しずつ歩んでいく。単なる主従の枠を超えた繊細かつ複雑な関係性が紡がれていく様子に、多くの読者が胸を打たれた。コミカライズ版では、原作の魅力をそのままに漫画ならではのビジュアルで物語や世界観の行間を埋めて、さらなる魅力を引き出している。
そして現在コミカライズ版で描かれているのは、秋の代行者・祝月撫子がテロリスト集団「華歳」に誘拐される事件。彼女を奪還するべく春夏秋冬の代行者と護衛官は共同戦線を組むが、その矢先に「春」と「冬」が賊による襲撃を受けてしまう。
気になる最新6巻では、雛菊とさくらが四季庁にて籠城する様子が描かれる。首都高で賊と争う冬の代行者・寒椿狼星と護衛官・寒月凍蝶は「春」を救出するために動き出すが、仲間の裏切りに阻まれてしまい……。一方、戦闘が激化する四季庁に「華歳」の頭領・観鈴が乗り込んでくる。かつて雛菊をさらった賊でもある、彼女の思惑とは――。
物語が大きく動き出す気配の漂う『春夏秋冬代行者 春の舞』。果たして無事に、「秋」を取り戻すことはできるのだろうか?