整形手術は1日20件以上実施! 注目の美容整形漫画の原案者が語る手術の裏側【著者インタビュー】
公開日:2025/8/10

とある美容クリニックで10年以上勤務し、自身も整形手術を受けた経験があるパチ美さん。その経験をもとに原案を手がけた『女の人生に整形って必要ですか?〜美容整形の裏側がカオスだった話〜』(パチ美:原案、金子べら:漫画/新潮社)の1巻が、2025年8月7日に発売! ひょんなことから看護助手として美容クリニックで働くことになった主人公を通じて、個性的なドクターやスタッフ、患者たちが引き起こす事件をポップなテイストで描いた話題作だ。美容整形が限られた一部の人が行うものから、身近なものへ。そんな過渡期に美容クリニックで働いてきたパチ美さんに、働いてきたからこそわかる美容クリニックの裏側を聞いた。
※書籍出版当時の個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。専門情報や個々人の体質・体調に合わせた改善策は、各医療機関等にご確認ください。
――パチ美さんは美容クリニックで看護助手として働かれていたということですが、看護助手は実際どんな仕事をされるのですか?
パチ美さん(以下パチ美):私の場合、メインはオペの介助でしたね。医療資格はないので医療行為はできないのですが、ドクターやナースの指示のもと補佐をするという感じです。他にはオペの物品の準備、院内清掃、患者様のカウンセリングの対応などもしていました。
――その中で得意な仕事はどんなものでしたか?
パチ美:オペを見るのが好きだったので、介助は得意だったと思います。1日20~30件くらいオペがあって、限られた時間で効率よくオペしないといけないのでオペ中はかなり気を張るのですが、その時間が好きでした。いかにドクターやナース、患者様自身がストレスなくオペに臨めるか、問題なくオペを終わらせられるか、と考えながら働いていると、先生から介助を指名してもらえるようになって。やりがいも感じました。
――印象に残っているオペはありますか?
パチ美:脂肪吸引ですかね。皮膚に少しだけ穴をあけて、そこからカニューレという細長い管を通して脂肪を出すのですが、オペ直後はむしろ元よりも太って見えるくらい腫れるんです。術後、施術した部位をグルグル巻きに固定しておくと1ヶ月後くらいにスッキリとします。脂肪を取り過ぎると皮が余ってしまうので、ドクターのデザイン力も問われるオペです。脂肪吸引自体は1日に何件かあってそこまで珍しいオペではないのですが、ダウンタイム後は見た目も大きく変わるオペになるので、患者様のオペ前後の表情も変わってきますし、携わった全員に達成感があります。やっぱり大きいオペほど印象には残りますね。
取材・文=原智香