時には殴られそうになることも!? 正解のない美容整形カウンセリングの難しさ【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/8/11

 とある美容クリニックで10年以上勤務し、自身も整形手術を受けた経験があるパチ美さん。その経験をもとに原案を手がけた『女の人生に整形って必要ですか?〜美容整形の裏側がカオスだった話〜』(パチ美:原案、金子べら:漫画/新潮社)の1巻が、2025年8月7日に発売! ひょんなことから看護助手として美容クリニックで働くことになった主人公を通じて、個性的なドクターやスタッフ、患者たちが引き起こす事件をポップなテイストで描いた話題作だ。美容整形が限られた一部の人が行うものから、身近なものへ。そんな過渡期に美容クリニックで働いてきたパチ美さんに、働いてきたからこそわかる美容クリニックの裏側を聞いた。

※書籍出版当時の個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。専門情報や個々人の体質・体調に合わせた改善策は、各医療機関等にご確認ください。

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――パチ美さんが勤務していた美容クリニックでの看護助手の仕事はオペの介助から院内清掃、カウンセリングまで多岐にわたる内容とのことでしたが、苦手なお仕事はありましたか?

パチ美さん(以下パチ美):カウンセリングは正解というものがありませんから、毎回気を張りましたね。患者様のお話を聞くのは好きだったので苦手と思ったことはないのですが、最後の最後まで緊張感がありました。

――お客様から怒られたりしたカウンセリングもあったのでしょうか?

パチ美:しょっちゅう怒られてました(笑)。例えば目を整形したくてカウンセリングに来られた患者様に、お顔全体のバランスを見て他の部位をお勧めしたら殴られそうになったり……。来院する方は20~40代が一番多いのですが、最近は10代、未成年の患者様も増えてきました。未成年の方は必ず保護者の同意書が必要ですが、明らかに未成年者本人が書いた同意書を持ってこられる方もいらっしゃったりすることもありましたね。その時に「この子にはどう説得すればいいか」と考えるのも仕事のうちなので、人を見る目が養われたかもしれません。

――逆に感謝されたこともありますか?

パチ美:もちろんあります。そちらのほうが多いです。リピーターになっていただけたり、ご紹介でたくさんの人を連れてきてくれたりすることもありました。そういうことが嬉しかったですし、やりがいにもなっていました。

取材・文=原智香

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