人間に対して爪を出さない優しさがたまらん…! “飼い主への顔パンチ”ににじむ猫からの気遣いが愛おしい【著者インタビュー】
公開日:2025/10/14

気分が乗った時だけ気ままに甘え、通常モードでは自分の意志を貫き通すのが猫。一緒に暮らしていると、無言の「ネコ圧」に完敗してしまうことも多々ある。
『今日もネコ様の圧が強い』(うぐいす歌子/KADOKAWA)は、そうした飼い主の日常や自分ファーストな猫の心理をユーモラスに描いた猫漫画だ。
言葉を発さず、目力や態度で飼い主を翻弄する「ネコ圧」。本作で作者は、その迫力や魅力をどう描き切ったのだろうか。漫画では知れない秘蔵エピソードと共に、本作に込めた想いをうかがった。
――本作には、キジネコ様とクロネコ様の実際のお写真も掲載されていますが、写真撮影時にも「ネコ圧」をかけられはしたのでしょうか。
うぐいす歌子さん(以下、うぐいす歌子):撮りたかった場面が撮れないことが多く、大変でした。クロネコ様はすっかり人間大好きになったので、カメラにもスリスリしはじめちゃって撮影が難しかったです。
――そういうキュンとする「ネコ圧」って、意外と多いですよね。本作に描かれている、猫パンチはするのに、爪は出さないとかいう行動もそうですし。
うぐいす歌子:そうですね。私は、コロナを患った時にクロネコさんが見せてくれた行動が心に残っています。ずっと枕元で、私を見てくれました。お顔が強いので圧は強かったですが、嬉しかったです。
――ネコ様の中には、お留守番の時間が長かったなど、飼い主への愛情が不満となって「ネコ圧」をかける子もいますが、そういう時、うぐいす歌子さんはどうやって愛猫の気持ちをなだめていますか。
うぐいす歌子:こんなに毎日、愛を捧げているのに伝わっていないのか。めんどくさーーー! と思う一方で、「ええーーー! 寂しかったの? ええーーー! なにそれーーー! やだぁーーー!」とも感じ、チュチュチュチュチュチュチュチュチュチュと、たくさんキスをしておやつをあげます。
文・取材=古川諭香