なぜ人間は「ネコ様」に逆らえないのか…! 猫漫画家が語る、理不尽可愛い“猫”という生き物の魅力【著者インタビュー】
公開日:2025/10/17

気分が乗った時だけ気ままに甘え、通常モードでは自分の意志を貫き通すのが猫。一緒に暮らしていると、無言の「ネコ圧」に完敗してしまうことも多々ある。
『今日もネコ様の圧が強い』(うぐいす歌子/KADOKAWA)は、そうした飼い主の日常や自分ファーストな猫の心理をユーモラスに描いた猫漫画だ。
言葉を発さず、目力や態度で飼い主を翻弄する「ネコ圧」。本作で作者は、その迫力や魅力をどう描き切ったのだろうか。漫画では知れない秘蔵エピソードと共に、本作に込めた想いをうかがった。
――なぜ人間は「ネコ圧」に逆らえず、「仰せのままに!」と思ってしまうんでしょうかね…。
うぐいす歌子さん(以下、うぐいす歌子):やはり、ネコさんに洗脳されているとしか思えませんよね。ネコさんを前にすると、ちょっと変なホルモン出てるな…って思いますもん。
――「ネコ圧」って、どれほどかけられても苛立つことがないから不思議ですよね。
うぐいす歌子: 恋って、「好きになったほうが負け」とはよく言いますけど、負けっぱなしで悔しいですよね。
……いや、悔しくないです、本望です。……ほら、やっぱりこうやって洗脳されちゃう。これって、どういう仕組みになってるんでしょうか。しっかりしろ、人類。
――「ネコ圧」をかけ、とことん自分ファーストに生きる猫という生き物からは学ばされることも多くあるものですよね。
うぐいす歌子: 服も着ず、化粧もせず、着飾らず、お尻の穴は見せ放題でイタズラ三昧、好き放題。それでも愛される存在はいるのだと、ハッとさせられますね。人間は、こんなに自分を色々なもので隠して生きているのに…。
ネコさんを見ていると、人間は愚かで哀れで可哀想なのかも…、少しはその呪縛から離れようかなとも思う日もありますね。
文・取材=古川諭香