戦場で死んだはずが、気づいたら子どもになっていた⁉︎ 不遇な人生を送っていた伯爵令嬢のやり直し溺愛ファンタジー！【書評】
マンガ
PR 公開日：2025/8/23
人は未熟な生き物で、失ってから気づくこともたくさんある。それはある意味仕方がないことだが、だからと言ってその未熟さの犠牲になった者の受けた仕打ちがなかったものになるわけではない。でも、そうした現実の中で何をどこまで受け入れて許し、どこから自分の心身を優先して別の道を生きるか。そうした葛藤と選択の中で生きているのが人間だ。
『再生魔法が効きすぎた！ 人生やり直したら、王様になった元部下に溺愛されています』（クレイン：原作、MUGEN FACTORY：制作/LINEマンガ）は、恵まれない境遇で育ち、命を落とした伯爵令嬢の体が若返り、そこからいろいろなものを取り戻していく溺愛ファンタジー。LINEマンガで配信されている本作は、現在29話まで公開されている（2025年8月24日現在）。
本作品の主人公は、出生と同時に母親を亡くし、そのせいで周囲から「お前の存在自体が罪だ」と言われ、愛されることなく育った伯爵令嬢パトリシア・アルヴェーン。生まれてすぐに屋敷の離れへ追われ、使用人からも虐げられる日々を送っていたパトリシア。13歳になれば軍への入隊資格が得られると知った彼女は、その歳になってすぐ家を出た。
元々魔力の高かったパトリシアは魔法騎士隊へ配属され、実力主義の厳しい環境の中で必死に鍛錬し、8年後には小隊長にまで上り詰めていた。そんな中、妾腹の子である第三王子テオヴァルド・クリスティアンが彼女の部隊へ入隊。これはテオヴァルドをよく思わない王妃が、彼を追い出すために行ったこと。愛されずに育った彼は、最初は捻くれていたが、パトリシアの温かさに触れて心を開き、訓練に励んでみるみる成長していった。
だがそれをよく思わなかった王妃は、彼が所属しているパトリシアの部隊を戦場の最前線へ送り出す。
パトリシアは隊を率いて必死に戦うが、狙われたテオヴァルドをかばって深手を負い、そこで息絶えた――はずだった。しかしテオヴァルドの回復魔法によって、パトリシアは一命を取り留めたどころか若返り、目が覚めると孤児院にいたのだった。パトリシアは、「パティ」というまったく違う女の子として人生をやり直すことを決意する。
そこからなぜか二度と足を踏み入れることはないと思っていたアルヴェーン伯爵家に養子として引き取られ、亡くした娘に似ているからとなぜか溺愛され、そこから彼女の人生は180度変わっていく。そしてさらに、冷酷だと恐れられている国王に謁見したらそれがテオヴァルドで――⁉︎
国王テオヴァルドの「この娘を女官として王宮に出仕させよ」という突然の命によって、パティは12歳という若さで女官として働くことになる。そしてパティに執着するテオヴァルドと、人生をやり直したいパティの攻防戦がはじまっていく。二人の関係は今後どう進展していくのか、アルヴェーン伯爵家との関係はどうなっていくのか、二人は無事幸せになれるのか――。今後の展開を最後まで見届けたい。
文＝月乃雫
『再生魔法が効きすぎた！ 人生やり直したら、王様になった元部下に溺愛されています』
▶︎LINEマンガ
▶︎ebookjapan
