橋本良亮(A.B.C-Z)さんが選んだ1冊は?「人生一度きりですから、死ぬまでにいろんな世界を見てみたいですね」
公開日:2025/9/4
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2025年9月号からの転載です。

「旅が大好きなんです。紙袋に携帯電話とパスポートだけ入れてハワイに飛び、ビーチで寝て満足してとんぼ帰り、なんてこともありました」
そんな橋本さんは、旅をシェアするBappa ShotaさんのYouTubeチャンネルが好きで、彼の著書『流れのままに旅をする。GO WITH THE FLOW』も手に取った。
「本にも詳しく書かれていますが、アメリカの『法律のない街』やモンゴルの遊牧民の暮らしなど、Shotaさんの旅がすごく興味深い。ネット上で拡散される情報に惑わされず、自身の目で見て現地の方にお話を聞く。その姿勢がいいなと感じます」
A.B.C-Zメンバーの戸塚祥太さんにも、本書を貸したそう。
「彼もShotaさんのYouTubeを観ていて。僕らの昨年のライブツアーの終盤、装飾された巨大な船が登場したんですが、それは戸塚君のアイデアで。実は、『法律のない街』に映るアーティスティックな車や建物から得たイメージだったそうです」
橋本さんは、「40歳までに英語を身につけられたら」と言う。
「そうしたら新しい世界が広がるんじゃないかな。人生一度きりですから、死ぬまでにいろんな世界を見てみたいですね」
橋本さんは今、音楽劇『謎解きはディナーのあとで』への出演を控えている。役どころは、お嬢様刑事・宝生麗子の上司で風祭モータースの御曹司、風祭京一郎警部だ。
「演出の河原雅彦さんから、風祭役は僕がいいんじゃないかとお話をしてくださって。頼りにされたようで、非常に光栄です」
風祭といえば、白いスーツと癖の強いキャラクターが魅力だ。
「白いスーツの衣装なんて、これが最後かもしれません(笑)。風祭のような面白い役をいただけるのは10年に一度です。風祭が登場すると、彼の言動にみんなが期待する。周りを幸せにする人ですよね。そういう彼の良さを舞台でも表現したい。原作のイメージを大切にしつつ、橋本良亮らしさを出せればと思います」
麗子の執事、影山を演じる上田竜也さんとは今回が初共演となる。
「舞台上でかっこよく輝く上田君の執事姿が、今から楽しみです。上田君は本当に優しい方なので、いろいろお話しさせていただけたらいいですね。この舞台は音楽劇ですから、原作やこれまでのドラマ、映画、アニメとはまた違った面白さがあります。観客の方が何度も観たくなるような作品にしたいと思っています」
取材・文=松井美緒、写真=TOWA
ヘアメイク=大宝みゆき、スタイリング=髙木阿友子
はしもと・りょうすけ●1993年、千葉県生まれ。A.B.C-Zのメンバーとして2011年にDVDデビュー。近年の主な出演作に、映画『決算!忠臣蔵』、ドラマ『坂の上の赤い屋根』、音楽劇『「逃げろ!」〜モーツァルトの台本作者 ロレンツォ・ダ・ポンテ〜』『ブンとフン』、舞台『スワンキング』『近松忠臣蔵』など。

『流れのままに旅をする。GO WITH THE FLOW』
(Bappa Shota/KADOKAWA)1870円(税込)
チャンネル登録者数100万人を超えるYouTuber、Bappa Shotaの初著書。19歳の頃、夢を失い自ら命を絶とうとした著者は、オーストラリアに渡り、以来旅を続けている。YouTubeで旅をシェアする理由、旅先での出会い、旅をしてわかった幸せに生きるために大切なこと……。Shotaの見た“世界”が語られる。

音楽劇『謎解きはディナーのあとで』
原作:東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』(小学館)
脚本:須貝 英
演出:河原雅彦ほか
出演:上田竜也、玉井詩織(ももいろクローバーZ)、橋本良亮、凪七瑠海、植原卓也、川久保拓司、シューレスジョー、野口かおる、大澄賢也ほか
東京公演:9月9日〜23日(日本青年館ホール)
大阪公演:9月27日〜10月1日(SkyシアターMBS)
●国立署の刑事・宝生麗子は財閥令嬢であることを隠し、風祭モータースの御曹司・風祭警部の部下として日々奮闘中。麗子はヨーロッパのシュヴァルツクスト公国で、王位継承者争いに巻き込まれることに。