「鼻にフォーク」の著者新作! 彼氏がみんなメンヘラに…お気楽ポジティブ女がメンヘラ製造機になった理由とは?【書評】

マンガ

公開日:2025/9/18

 彼氏がみんなメンヘラになってしまう?

 SNSで話題となった『メンヘラ製造機だった私が鼻にフォークを刺された話』の著者による『お気楽ポジティブ女の私がメンヘラ製造機になった話』(前田シェリーかりんこ/KADOKAWA)は、衝撃エピソード満載のコミックエッセイだ。

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 前作で「鼻にフォークを刺される」という衝撃的な事件を描いた著者が、SNS未公開の歴代彼氏との驚愕エピソードとともに、いかにして「メンヘラ製造機」になったのかを描く。

 ちょっとしたやりとりで彼氏と空気が悪くなることはあるだろう。しかしそこで機嫌を損ねた彼からセカンドバッグでぶん殴られたことがあるのが、著者だ。

「ちょっとやばい人と付き合ってしまったのかも」過去の恋愛の教訓を活かし、次こそは上手くやろうとする著者。しかし、相手に合わせすぎないよう気をつけても、自分らしさを出しすぎないよう注意しても、相手の地雷を除去しても、結局普通の付き合いができない。

 付き合う彼氏たちはメンヘラばかり……。

 そのうちに、もしかしたら自分が彼らをメンヘラにしている「メンヘラ製造機」なのでは、と気づいてしまう。

 めちゃくちゃモテる著者は、鼻にフォークを刺されたり、命の危険を感じるほどの衝撃的な経験をしてもなお、次々と現れる「自分に好意を寄せる人たち」を受け入れていく。

 ここまでの経験をしても人との関わりを絶とうとしない姿勢に疑問を抱かなくもないが、ヤバい部分も含めて人間をおもしろがり、何にでも飛び込んでいく姿に魅了されてしまうはず。

 本作は、想像の斜め上をいくメンヘラ具合の彼氏たちによって、読者に飽きる隙を与えない。

 著者はいかにしてメンヘラ製造機になったのか。幼少期の振り返りを交えてたどり着いたその理由とは。ぜひ楽しみに読み進めていただきたい。

文=ネゴト / Ato Hiromi

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