矢吹奈子「一途すぎる不器用な恋にキュンキュンします」【ドラマ『君がトクベツ』 インタビュー】
公開日:2025/10/12
※本記事は、雑誌『ダ・ヴィンチ』2025年10月号からの転載です。

今年6月に公開され原作ファンにも大好評を得た映画『君がトクベツ』のドラマ版がスタートした。ドラマでは、陰キャ女子・さほ子とLiKE LEGEND(ライクレ)のリーダー・皇太のその後に加え、矢吹さんが演じる国民的女優・七瀬えみかとライクレのメンバー・叶翔の恋もフィーチャーされる。
「えみかは、素直さが魅力的ですよね。女優として憧れられる存在なのに、自分の恋となるとすごく不器用。えみかも叶翔もお互いが好きなのに、二人とも想いがあふれて、うまく気持ちを伝えられない。そのもどかしい関係にキュンキュンします」
みんなに愛されるえみかでいることを意識したという矢吹さんだが、プレッシャーもあった。
「こんなに完璧な子いるの!?というくらいかわいいえみかを、本当に私が演じていいのかなと。役が決まったときには、原作を何度も読んだり、スマホのロック画面をえみかにしていたこともありました。少しでも彼女に近づけるように」
撮影現場を訪れた原作者・幸田もも子さんにも、演技のアドバイスを乞うた。
「『奈子ちゃんは、えみかちゃんだから』と先生がおっしゃってくださって、安心しました」
ドラマでは、ライクレのメンバーの物語にも光が当たる。
「ライクレのみなさんは、撮影が始まったばかりの頃から、長年活動してきたグループみたいで素敵でした。歌やダンスも『深夜練やる!』とおっしゃって、部活のような絆もあって。私も以前グループにいましたから、メンバーと呼べる存在の特別さを、改めて感じました」
なにわ男子の大橋和也さん、FANTASTICSの木村慧人さんをはじめ、メンバー役の5人は別々のグループに所属している。
「みなさんが集まってライクレになるのはこの作品だけですから、とても貴重ですよね。しかも木村さんは、歌唱に挑戦するのは本作が初めて。先日、さほ子役の芽育ちゃんと幸田先生と食事したときにも、ライクレがもっと観たいと盛り上がりました。先生に続きを描いていただきたいです」
最後に、本誌読者のためにメッセージをいただいた。
「誰しも一度は妄想したことがあるんじゃないかという“推し”とのシチュエーションが、この作品には詰まっています。ぜひ楽しんでご覧ください」
取材・文=松井美緒、写真=booro
ヘアメイク=舩戸美咲、スタイリング=松尾正美、衣装協力=ワンピース1万6500円(ココ ディール)、ピアス4800円(papii)
やぶき・なこ●2001年、東京都生まれ。HKT48・IZ*ONEでのアイドル活動を経て、俳優業を中心に活躍。主な出演作は、映画『君がトクベツ』『向田理髪店』、ドラマ『御上先生』『恋愛のすゝめ』『18歳、新妻、不倫します。』など。今年12月よりミュージカル『サムシング・ロッテン!』に出演予定。

ドラマ『君がトクベツ』
原作:幸田もも子『君がトクベツ』(集英社マーガレットコミックス刊)
監督:浅野敦也、宮本秀光
脚本:おかざきさとこ、桐乃さち 出演:畑 芽育、大橋和也(なにわ男子)、木村慧人(FANTASTICS)、矢吹奈子、山中柔太朗(M!LK)、大久保波留(DXTEEN)、NAOYA(MAZZEL)
9月16日(火)放送開始 MBS毎週火曜24:59〜(初回のみ25:04〜)、TBS毎週火曜25:28~(初回のみ26:03~)
大好評の映画『君がトクベツ』に続き、ドラマも放送スタート。過去のトラウマからイケメンが大嫌いになった陰キャ女子・若梅さほ子。ある日偶然に、彼女が働く定食屋に国民的アイドルLiKE LEGEND(ライクレ)のリーダー・桐ヶ谷皇太が来店。さほ子は、皇太の人柄に次第に惹かれていく。しかし、皇太のスキャンダルや恋のライバル(?)の登場に振り回されてしまう。一方、幼少期に画面越しで見たライクレの遊馬叶翔に恋をして芸能界に入った国民的女優・七瀬えみかは、どうにか叶翔と距離を縮めるべく奮闘する日々。でも、叶翔には女の子として見てもらえず……。映画では語られなかった皇太目線のストーリーや、さほ子と皇太のその後、叶翔とえみかのじれったい恋模様、ライクレのメンバーの物語などもたっぷり描かれる。