気になる人たち/絶望ライン工 独身獄中記 第54回

暮らし

公開日:2025/10/1

生きていると実に様々な人間に出会う。
通勤電車でいつも向かいに座っているオッサン、馴染みの中華料理屋の親父、たまに出社してくる職人さん、飲みにいく気の知れた仲間、たまに連絡をよこす地元の友人。
関係値にかかわらず、彼らはいつの間にか人生の登場人物になっている。
そして趣味の動画投稿を始めてからというもの、出会いの母数が圧倒的に増えた。
毎日知らない人からコメントや場合によってはメッセージが届く。
必ずしも肯定的なものばかりとは限らない、明確な悪意をもって攻撃する内容であったりもする。

朝と晩にコメントをチェックする習慣はもはや生活の一部になり、寄せられる活字を読む楽しい時間を過ごす。
そんな中で気になった方たちがいるので、この場を借りてご紹介したい。

まずはどの投稿にも「おう」とコメントをくれる方。
かなりの古参であり、初期の頃からほぼ全ての動画にコメントをくれる殊勝な方である。
いつのまにか「おう」と返信するのが習慣になってしまった。
彼は、もしくは彼女は一体何者なのか。気になる次第である。

以前婚活の報告動画をうpしたところ、42歳婚活女性からコメントを頂いた。
内容は辛辣なものであり、貴方の容姿や収入では同年代と出会うのは困難だろう、私なら絶対に選ばない。年上女性をメインに活動をされてはどうか、という内容であった。
結婚相手を30代~40代で探していたが、自分と同い年からそれ以上とする方がよさそうであると感心した。
そして同時に深い悲しみに襲われる。
嗚呼コメント主よ、貴女が結婚できない理由がなんとなくわかる・・・
もしこれを読んでくださっているなら貴女は同志だ、共に成婚しこの狂った婚活戦線から離脱しようではないか。

あとは私が中国籍であると信じて疑わない方。
「さすが中国人、中華料理が上手ですね」
「日本語の活舌が悪い。もう少しテレビなど視て勉強されるといいです」
などまったく悪意なくコメントを寄せてくる方がいる。
おそらく炒飯の動画やナンチャッテ中国語の動画をご覧になったのだろうが、私はバリバリのジャップオスである。

あと韓国人だと思っている方も数人いて、
「日本人のフリをするな、国へ帰れ」
などと厳しい言葉を投げつけてくる。ジャップの私に。

情緒ある美しい長文で批判してくる方、私とお付き合いしていると思っている方、説教おじさん、2万円もらえる動画あげてますさん、福島の恥さん、ガチ恋勢、ナカムラを出せ勢、マナー警察、誤字ハンターなどなど挙げればキリがないが、皆のコメントをいつも楽しく読ませていただいております。
そして大変に気になります。

せっかくだから最後に今一番気になっている方のコメントを載せる(原文ママ)。
好かれているのか嫌われているのか謎だが、だいぶ過大評価されている気がする。
猫はちょっと難しいです。

@s■■■■■■■■7
お前!本当は年収2000万で風俗いきまくってるだろ!
愛人多数だろ!もうばれてんだからな!

@s■■■■■■■■7
貴様!本当は年収1200万ごえだろ!ばれてんだよ!
あと猫も飼え!

<第55回に続く>

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絶望ライン工(ぜつぼうらいんこう)
42歳独身男性。工場勤務をしながら日々の有様を配信する。柴犬と暮らす。