同棲中、家事分担をきっかけに喧嘩勃発。「溜めこんでから怒るのやめて?」と言われて【著者インタビュー】
公開日:2025/10/30

今や数多くある婚活漫画。その多くが実体験に基づき、どのようにパートナーに出会い結婚に至ったかを描いているが、女性側の視点で描かれている作品が多い。その中で男性側が書き手となっているのが『恋愛経験ほぼゼロ!の僕がマッチングアプリで幸せを掴むまで』(角野ブタ煮/KADOKAWA)だ。筆者であり主人公ある角野ブタ煮さんは恋愛経験ほぼない上に、出会いがない状況に焦りを感じ、マッチングアプリによる婚活をスタート。しかし、なかなかスムーズに進まず、いわゆる“婚活疲れ”に陥っていた矢先、一人の不思議な女性と出会って……。
本作の魅力は角野さんのセルフツッコミのおもしろさと、他者への優しい視点だ。自分自身については絵柄もコミカル、鋭くツッコむ一方、出会った女性への視点は常にポジティブ。交際中の初々しい心情描写もときめきながら読むことができる。そんな本作はどのようにして生まれたのか、角野さんにお話を聞いた。
――喧嘩をしたときのエピソードも描かれています。「溜めこんでから怒るのやめて?」とタイヤキさんから言われていますが、これは友人・親子など他の関係の場合でも角野さんは同じようなところがありますか?
角野ブタ煮(以下、角野):確かに親子や友人でも同じようなところがありますね(汗)。基本的には意見の対立や揉めごとを大きくしたくないので、「相手に伝えるよりも自分が我慢して物事が円滑に回ればいいや」と思ってしまうのですが、結果的に不満を溜めこんでしまうのが僕の良くないところだと思います。
――その後「溜めこんでから言う」というのは解消されたのでしょうか?
角野:昔よりはだいぶ解消されました! 溜めこんでから言うよりも、思ったときに柔らかく伝えるようになったと思います。まだ相手の顔色をうかがってしまうところもありますが、時には自分の意見も伝えて相手との落としどころを見つけるのも大切だと学びました。
――その後タイヤキさんと喧嘩になったことはありますか? あるとしたらどんなことで喧嘩になっているのでしょうか?
角野:お恥ずかしながら、今でもたまに喧嘩になることはあります(汗)。でも同棲直後よりは頻度もほとんど減り、重たくなることはなくなりましたね。喧嘩の内容については、30代になり健康に関することが増えました(笑)。「甘い食べ物を減らした方がいい」とか、「病院に行った方がいい」とか……。お互い長生きしてほしい愛情の裏返しでもあります。
取材・文=原智香
