「もし◯◯がハムスターだったら?」頑張りすぎている人に、純粋無垢な温かさを届けたい【漫画家インタビュー】

マンガ

公開日:2025/10/27

 ある日突然、母ちゃんがハムスターになった。もし、ハムスターがかぐや姫だったらどうなるのだろう? そんな自由な発想から生まれる、ユーモラスな漫画には、懐かしさや愛らしさが詰まっている。

 また、ハムスターの表情が細やかに描かれており、読んだ人の日常に小さな優しさや癒やしも届けてくれる作品だ。

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 X(旧Twitter)ではハムスターの漫画やイラストを投稿しており、5000以上の「いいね」を獲得することも。

 作者・紅玉 林子(@riccorinko)さんに、創作のきっかけやこだわりについて聞いた。

ハムスターの僅かな表情を描き分け、可愛さと癒やしを伝える

ーーハムスターの漫画を創作したきっかけや理由を教えてください。

 創作のきっかけは、飼っていたハムスターが亡くなった時に、追悼で写真集を自作したことです。これがハムスターを題材にした作品づくりのきっかけになりました。

 そこから、もともと漫画を描くことが好きだったため、ハムスターの漫画を描く方向へ展開していきました。

ーー描くうえでこだわっている点や、「ここを見てほしい」というポイントはどこですか?

 ハムスターの表情です。ハムスターは無表情に見えますが、よく観察すると表情に僅かな違いがあり、人と同じように喜怒哀楽があります。そんな表情を、シーンごとに描き分けられたらと思いながら作画をしています。

ーー特に気に入っているお話や場面を教えてください。

「ある日、母ちゃんがハムスターになった話」です。西日の当たる部屋で母ちゃんがアイロンをかけるシーンや、授業参観で気合いの入った服装で参加する母ちゃん、焼き芋屋を追いかけて走る母ちゃんのシーンなどが気に入っています。

 いずれも、昨今では見られなくなったような懐かしい風景が描けて気に入っています。

ーー「お母さんがハムスターになった話」や「もしハムスターがかぐや姫だったら。」といったユニークなお話の数々は、どのようにして生まれるのでしょうか。

 日常の些細なところから「もしも……」と想像していくことが多いです。

「もしハムスターがかぐや姫だったら。」で言うと、たまたま本屋で見かけた絵本でかぐや姫が竹から出てくる絵を見て、とても可愛いと思い、もしこれがハムスターだったらもっと可愛いのでは……と思ったのがきっかけでした。

ーー作品からハムスターへの愛情を強く感じますが、日々一緒に過ごす中で印象に残っている出来事を教えてください。

 たくさんありますが、いま飼っている子(名前はモーイ)は、名前を呼んでも反応しません。ですが、「おやつ」と言うと出てきてくれます。

 言葉を聞き分ける賢さに驚くと同時に、現金なところが可愛くてとても印象に残っています。

ーーハムスターの漫画を通じて描きたいこと、伝えたいことはどんなことですか。

 ハムスターだけが持つ魅力、可愛さ、面白さ、そして大きな癒やしの力を伝えたいです。また、ハムスターだけでなく動物の持つ純粋無垢な温かさも描きたいです。

ーー今後描いてみたいお話やテーマはありますか。

 頑張りすぎてお疲れな人を、ハムスターが癒やすという作品を考えています。

ーー今後の展望や目標を教えてください。

 ハムスター関係のお仕事をすることと、ハムスターの本を出版することが大きな目標です!

 まずはXに投稿している作品をたくさんの人に読んでもらえるよう、より良い作品づくりを頑張ります!

ーー作品を楽しみにしている読者の方々へメッセージをお願いします。

 いつも作品を読んでくださりありがとうございます!

 読んでくださる方々のおかげで、創作活動を楽しみながら頑張れている部分があります。これからもどうぞよろしくお願いします!

取材・文=ネゴト / fumi

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