発表会の練習時間を減らされ、職員会議で吊し上げられ… 退職が決まった保育士に嫌がらせをするモラハラ園長【著者インタビュー】
公開日:2025/11/7

働くママやパパにとって必要不可欠な保育園。それなのに、園内がトラブル続きだったなら…。
経費を私物化して約15万円の椅子を自分用に購入、アレルギーを起こしてつらそうにしている園児をガン無視。そんなモラハラ園長による信じられないエピソードを描いた漫画『保育園トラブル モラハラ園長と闘います』(たぷりく/KADOKAWA)。
園長のほかにも、園児を突き飛ばす保育士や、延長保育料を踏み倒そうとする保護者など、理不尽な人たち起こすさまざまなトラブルが登場します。
本作のエピソードは、元保育士でイラストレーターの作者・たぷりくさんの実体験やフォロワーからの投稿を元に描かれたとのこと。その制作の裏側や、保育園の実態について聞きました。
——本作では主人公の退職が決まると、園長から数々の嫌がらせが…。休日を減らされた上に、担当するクラスの発表会の練習の回数が減らされて子どもたちもかわいそうでした。
たぷりくさん(以下、たぷりく):これは、フォロワーさんの実体験から着想を得たエピソードですね。嫌がらせで、発表会の練習のために使うホールのスケジュールに主人公のクラスがあまり入れられず練習の機会を減らされたり、会議で吊し上げるように言いがかりをつけられたりしたところを描きました。
——終盤で、悪い評判が広がったモラハラ園長は退園に追い込まれます。この園長は、たぷりくさんが一緒に働いた園長がモデルだそうですね。別の園に移ったとして、心を入れ替えることはあると思いますか?
たぷりく:あまり期待ができないだろうな、というのが本心です。最初は今までしてきたことを改めようとするかもしれませんが、結局また同じようなことを繰り返すのではと思います。本当にそうだとしたら残念なことですが…。
——本作を読み、園長先生の役割ってなんだろう…と考えさせられました。
たぷりく:園長先生とは、子どもたちが安全に健やかに過ごせる環境を整え、豊かな経験ができる場や機会を提供し、保育士たちや子どもたちにとっての指標にもなる。私個人の考えですが、園長先生がそんな存在でいてくれたら嬉しいです。
取材・文=吉田あき
