元保育士が語る「絶対に通わせたくない保育園」と「保育園の見きわめ方」【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/11/11

 働くママやパパにとって必要不可欠な保育園。それなのに、園内がトラブル続きだったなら…。

 経費を私物化して約15万円の椅子を自分用に購入、アレルギーを起こしてつらそうにしている園児をガン無視。そんなモラハラ園長による信じられないエピソードを描いた漫画『保育園トラブル モラハラ園長と闘います』(たぷりく/KADOKAWA)。

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 園長のほかにも、園児を突き飛ばす保育士や、延長保育料を踏み倒そうとする保護者など、理不尽な人たち起こすさまざまなトラブルが登場します。

 本作のエピソードは、元保育士でイラストレーターの作者・たぷりくさんの実体験やフォロワーからの投稿を元に描かれたとのこと。その制作の裏側や、保育園の実態について聞きました。

——漫画を読んでいて思ったのは、園内のトラブルは意外と保護者にも見えているということでした。ご自身もお子さんを保育園に預けたことがある立場として、「絶対に通わせたくない」と思う保育園は?

たぷりくさん(以下、たぷりく):子どものことを理解してくれない園でしょうか…。保育園でたくさんの子どもたちを見てきて思ったのは、十人十色、一人ひとり個性がまったく違って、「この子はこの子と似ている」ということがまったくありませんでした。

 だからこそ、“こういうこだわりがあるからそれが納得できれば切り替えられる“、“こういった声かけがあれば行動できる“など、子どものことを理解して、それぞれに合った関わりが必要になります。それをせずに理不尽に怒ってしまう保育士がいる園には、子どもを預けたくないなと思います。

——今は個性を伸ばす時代ですしね。たぷりくさんが思う、いい保育園とそうではない保育園の見分け方があれば、教えてください。

たぷりく:実際に保育園の見学に行ったり、周りの保護者からクチコミを聞いたりするのが良いと思います。ただ、そこで感じる良し悪しは人によって違いますし、実際に入ってみないとわからないことも多いですよね。ですので、“絶対に譲れないこと”の優先事項を決めてから、通わせる園を決めるのがいいのではないでしょうか。

——大変なことも多いかと思いますが、働く環境が整っているのなら、保育士は子どもたちの成長を見届けられる素敵な職業だと思います。担当した子どもの成長を後で知って感動した…などのエピソードはありますか?

たぷりく:心身の発達がゆっくりだった子と数年後に小学校で再会しました。我が子と同じ小学校だったんです。0歳児からその子の保育をしていたのですが、歩行が不安定で、泣いている姿もよく見てきたので、スタスタと歩き、授業でもしっかり発表している姿に涙が出そうになりました。

取材・文=吉田あき

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