「月曜日が怖いんだ…」と言う会社員。そんな時は…と、ねこから予想外のアドバイス!?【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2025/11/18

 ねこと人間の絆を表現したねこ漫画にはほっこりさせられるもの。中でも、ねこが持つ温かみを柔らかなイラストで巧みに表現し、読者の心を癒やしているのが、漫画家・ねこまき(ミューズワーク)さん。今年10周年を迎えた代表作『ねことじいちゃん』(KADOKAWA)には、妻に先立たれた大吉じいさんと愛猫のタマの穏やかな暮らしが描かれており、目尻が下がります。

 そんなねこまきさんが手掛けたのが、「ねこ×グルメ」をテーマにしたねこ漫画『深夜3時のくろねこ喫茶』(スターツ出版)。ねこまきさんの新境地とも言える本作の舞台は、ねこが集い、悩める人間が迷い込むこともある“真夜中限定のくろねこ喫茶”。

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 かわいらしいねこの姿に癒やされながら、日常の中で感じるモヤモヤを軽くしてくれる本作はどんな経緯で誕生し、ねこまきさんはどんな想いを込めたのでしょうか。

――生きづらさを抱えて「くろねこ喫茶」を訪れる人たちの悩みには共感しやすく、私自身、心が少し楽になりました。リアルな悩みは、どうやって考えられたのでしょうか。

ねこまきさん(以下、ねこまき):実は担当編集さんのお力を、かなりお借りしました。私は年齢や仕事柄、普段から多くの方と出会う機会があまりなく、人付き合いがあまり得意ではないので、若い世代の悩みとなると実感が掴みにくくて…。担当編集さんが出してくれた具体的な意見や例に、とても助けられました。

――悩みを抱える人たちにねこたちがするアドバイスは、いい意味で常識的な回答ではないからこそ、心に刺さりました。

ねこまき:ねこたちは自由気ままゆえ、めちゃくちゃゆるい励まし方なんですよね(笑)。決して特別なことを言っているわけではないし、深い名言でもないのですが、その“ゆるさ”の中にこそ、ねこたちの優しさが詰まっています。

 私は日常の中でよく聞くような、ありきたりの言葉にも人を励ます力はあると思っています。

――個人的には、月曜日にしんどくなる会社員に対して「あくびをする」など、ねこの特性を生かしたストレス解消法のアドバイスが斬新で笑ってしまいましたし、そういう知識を入れ込めるひらめきもすごいなと思いました。

ねこまき:私自身、ねこと暮らす中でねこのことをもっと知りたくなり、自然と色々な記事や本を読むようになりました。その中で、「ねこも人と同じようにストレスを感じる生き物なんだ」と知り、ねこなりのストレスを回避する方法や気持ちをリセットするやり方をねこが人に教えるのも面白いなと思ったんです。

取材・文=古川諭香

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