「ねこが自分を人間だと思っているな」と感じる瞬間。人間味あふれる、ねこの“尊いアピール”に思わず…!!【著者インタビュー】
公開日:2025/11/20

ねこと人間の絆を表現したねこ漫画にはほっこりさせられるもの。中でも、ねこが持つ温かみを柔らかなイラストで巧みに表現し、読者の心を癒やしているのが、漫画家・ねこまき(ミューズワーク)さん。今年10周年を迎えた代表作『ねことじいちゃん』(KADOKAWA)には、妻に先立たれた大吉じいさんと愛猫のタマの穏やかな暮らしが描かれており、目尻が下がります。
そんなねこまきさんが手掛けたのが、「ねこ×グルメ」をテーマにしたねこ漫画『深夜3時のくろねこ喫茶』(スターツ出版)。ねこまきさんの新境地とも言える本作の舞台は、ねこが集い、悩める人間が迷い込むこともある“真夜中限定のくろねこ喫茶”。
かわいらしいねこの姿に癒やされながら、日常の中で感じるモヤモヤを軽くしてくれる本作はどんな経緯で誕生し、ねこまきさんはどんな想いを込めたのでしょうか。
――本作では、人間が見ていないところで擬人化しているねこたちの姿がユニークですが、実際にねこって、妙に人間っぽいところがありますよね。
ねこまきさん(以下、ねこまき):「この子たち、自分を人間だと思ってるな」と感じる瞬間が、何度もありますよね。私は、こちらの言っていることを理解しているんじゃないか…と思わせる仕草に、よくクスッとさせられています。
話しかけると絶妙なタイミングで返事をしたり、すれ違う時には「ぐるんっ」と、ひと鳴きの挨拶をして通り過ぎていったり…。 嫌なことがあった時は、なぜか八つ当たりしてくることもあります(笑)。
もしかしたら、人がいないところではちゃんと会話しているのかも…と想像し、つい顔がゆるんでしまいます。あと、絶対にポッケがついていて、大事なものを入れていると思っています(笑)。
――ポッケ!(笑) おもちゃとかを入れてそうです! ねこのイタズラに翻弄させられるのもねこ飼いあるあるですよね。
ねこまき:我が家では仕事中の「かまってアピール」がすごくて、よく作業を中断させられます。パソコンで作業をしていればモニターの前に立ちふさがり、絵を描いていると鉛筆を持つ手に頭を「こつん」と当ててきます。そのたびに、描き直し…(笑)。
――尊いアピールですね! ちなみに、もし、本作のような“真夜中のねこ喫茶”があったら、ねこまきさんはどう過ごし、ねこたちにどう癒やしてもらいたいですか。
ねこまき:もし迷い込むことができたら、もうウチには帰りません(笑)。
取材・文=古川諭香
