あざとくて甘えん坊で、ちょっぴり照れ屋。年上彼女との夢のような日々を描いた胸キュンラブコメ【書評】
公開日:2025/11/30

『二歳くらい年上のこんな彼女が欲しい』(asato/KADOKAWA)は、「理想の年上彼女」との甘くて癒やされる日常を描いたコミックだ。主人公の「彼」より少し年上の彼女が見せる、大人の余裕と可愛らしさのギャップに、思わず胸がときめく。やさしいタッチのイラストがフルカラーで楽しめるのも魅力的だ。
大学一年生の彼女は、少し恥ずかしがり屋で甘えん坊、その反面ちょっぴりあざとくて……とにかく可愛さの塊である。大きめの彼のパーカーをぶかぶかに羽織って照れる姿も、「かまってくれないと寝てるときにいたずらするからね!」とすねる表情も、「明日休みだし……うち泊まる?」と上目づかいで誘う顔も、そのどれもが彼の心をまっすぐに捕らえて離さない。夜にふたりでコンビニに出かけたり、風邪をひいたら献身的に看病してくれたり――。何気ない毎日が、好きな人と過ごすだけで特別に感じられる――そんな恋愛の醍醐味が、全ページに詰まっている。
一方で、恋愛には小さな不安や嫉妬、言葉にできない苦い感情もつきものだ。もちろん彼女も例外ではなく、「今まで何人くらい彼女いたの?」と、ひそかに彼の過去の恋愛を気にする一面も。甘くて幸せなだけじゃない。恋する気持ちに特有の繊細な感情の揺れも、本作の見どころのひとつだ。
彼女がいつも素直な気持ちを伝えてくれるのは、彼が同じように、自分の思いを包み隠さず言葉にしているからだろう。「いつ見ても可愛いよね!」と伝えると、「ありがとー!」と照れながらも嬉しそうに微笑む彼女。そんな些細なやり取りの一つひとつが、ふたりの関係をより温かく、強固なものにしていく。
恋愛は、合わせ鏡のようなものだ。一方が尽くすだけでは、いずれバランスが崩れてしまう。お互いが素直に愛情を表現し合うことで少しずつ信頼関係が育まれ、何気ない日常が鮮やかに輝き出すのだ。そんな理想的な恋のかたちを、じっくり味わいながら読んでほしい。
