クールに装っていても心臓はバクバク! 素直になれないふたりの両片思いを描いた物語にトキメキが止まらない!【漫画家インタビュー】
公開日:2025/11/26

恋をすると、誰だって少し背伸びしてしまう。『クールな書店員さんに恋をする話』は、そんな恋する不器用さを描いた物語。
クールに振る舞っている裏で、心の中ではドキドキしているふたり。焦ったり、素直になれなかったり、少しの会話に喜んだり......そんな両片思いの瞬間が、繊細な表情とテンポの良い会話で描かれていく。読むほどに愛しくなる恋のワンシーンが詰まった作品だ。
X(旧Twitter)などに投稿される続きを楽しみに待つ読者が多く、7000以上の「いいね」を獲得することも。
作者・東野ねこ(@neko_higashino)さんに、創作のきっかけやこだわりについて聞いた。
ギャップのある表情や人物を描きたい
ーー『クールな書店員さんに恋をする話』を創作したきっかけや理由をお教えください。
オリジナル漫画を描いてみたいな……と思っていたのですが、初挑戦だったため、「自分の好きなもの、描いていて楽しいもの」を描こう! と、そのときの勢いで描き始めた記憶があります。
ーー描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントはどこですか?
登場人物の表情のギャップです。色々な表情を描くのが大好きなので、そこを見ていただけたら嬉しいです。
ーー特に気に入っているエピソードや場面があれば教えてください。
3話で、クールなふりをしているふたりがお互いの「いい匂い」にノックアウトされるところが気に入っています!
私自身も「その人がまとう素敵な香り」に惹かれるタイプなので、自分の“癖”をちょっと入れてみました。


ーークールなふりをしているふたりの本心や表情にときめきますが、描くうえでこだわっている点を教えてください。
先ほどの答えと重なりますが、ギャップのある表情を描くことが大好きなので、クールなときもドキドキしているときも、キャラの表情は自分の中で試行錯誤しています。
なかなか上手くは描けないのですが、「いい表情になれ〜!!!」と唱えながら描いています。
ーー本作の他にもキュンとする作品を多く描かれていますが、ストーリーやキャラクター設定はどのように思いつくのでしょうか。
ぼんやりと「こんなシーンが描きたいなぁ……」と思い浮かんだ場面に向けて、キャラやストーリーを肉付けしていくことが多いです。
キャラづくりでは、ギャップのある人物を作りたいと思っているので、キャラが持つコンプレックスや欠点から考えることが多いかもしれません。
ーー読者の感想のなかで、特に印象に残っているものを教えてください。
なんとなくツッコミ役が欲しいなと思い、描きながらパッと思いついた同僚書店員(実は店長なんです)に対して、好意的な感想をいただきました。そのおかげで、キャラ背景も深まり、名前も決まり……私にとっても大切なキャラになっていきました。
読んでくださった方の感想のおかげで、作品の世界が広がっていくという貴重な体験ができました!
ーー作品を通じて描きたいこと、伝えたいことはなんですか。
「この人の前では少しでも良い自分に見せたい」という気持ちは、少なからず誰もが持っているのではないかと思います。それもまた人間らしくていいよね、そこから生まれるドラマもあるかも……!
『クールな書店員さんに恋をする話』では、メインのふたりが本当の自分を偽っていますが、そういう姿も可愛らしく肯定できる作品にしたいと思っています。
ーー今後描いてみたいお話やテーマはありますか。
このテーマを!というのは特にないのですが、今まで恋愛漫画を描くことが多かったので、恋愛以外のお話にもチャレンジしてみたいです。
ーー今後の展望や目標をお教えください。
漫画はまだまだ初心者なので、まずは趣味でもお仕事でも、描き続けられたらいいなと思います。
ーー作品を楽しみにしている読者の方々へメッセージをお願いします。
『クールな書店員さんに恋をする話』は初めて描いたオリジナル漫画ですが、たくさんの方に読んでいただき、本当に感激しています。
読んでくださる方がいることで、「続きを描こう!」という活力をいただいています!
とてもスローペースですが、今後もクールなふりをしているふたりを描き続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
取材・文=ネゴト / fumi
