『姫様“拷問”の時間です』約6年の連載に幕! 熱々トーストからコマ回しまで…数々の斜め上な“拷問”を経験した姫様への最後の“拷問”は?【書評】
PR 公開日:2026/1/12

『姫様“拷問”の時間です』(春原ロビンソン、ひらけい/集英社)が約6年の連載を終えて、2025年8月19日(火)に最終話配信、そして2026年1月5日(月)に最終19巻が発売されました。長きにわたる魔王軍と国王軍の戦いの結末、いくつもの“拷問”にかけられた姫様の運命などなど、気になることだらけ。クライマックスを語る前に、まだ読んだことがない方のために簡単にあらすじを紹介したいと思います。
バターたっぷりの熱々トーストの誘惑に屈する姫様
国王軍と魔王軍が衝突をはじめ幾年月。戦いの最中、国王軍第三騎士団“騎士団長”である姫様は魔王軍にとらえられてしまいます。魔王軍に有益な情報を引き出すため、姫様は“拷問”にかけられることに。しかし、騎士団長として戦いの前線に立っていた姫様は魔王軍の拷問官を前にしても「私は決して屈しない」と頼もしい笑顔を浮かべます。

そんな姫様に拷問官が差し出したのは、バターがたっぷり乗った厚切りトースト。熱々のトーストをぱりぱりと割る音に食欲を刺激される姫様。なんとか持ちこたえたものの、トーストにビーフシチューをつけて食べるという悪魔的な誘惑に耐えることができずついに陥落。国王軍の秘密を話してしまうのです。

そうです。ここでいう“拷問”とは、姫様の前で美味しそうな食べ物を見せつけ、「食べたければ秘密を話せ」というもの。“拷問”なんて物騒な単語とは裏腹に、安心して読めるギャグ漫画です。美味しそうな食べ物を前にことごとく屈していく姫様。むしろ、屈しないことがほぼないといっても過言ではありません。たまに公園遊びやコマ回しなどのアクティビティ系(?)の“拷問”もありますが、大体屈します。
ちなみにトーストと引き換えに姫様が話した秘密ですが、敵軍のトップである魔王から「その程度では勝てない」と突き返されてしまいます。そうして姫様への容赦ない“拷問”は延々と続くのです。
最後の“拷問”で出される至高のメニューとは!?
姫様と拷問官にキレの良いツッコミを入れるのが、意思を持つ聖剣エクス。会話可能なこの剣がいなければこの物語は成立しません。そして今書いて気づいたのですが、剣だから切れ味の良いツッコミ役なんですね!
ところが、そんなエクスもあるとき“拷問”の餌食に。武器職人の拷問官によって、メンテナンスされてしまいます。錆を取られ、研磨されたことで、完全に気持ちよくなってしまったエクス。いつもは“拷問”に屈する姫様にツッコミを入れるエクスですが、この日ばかりは立場逆転。まんまと国王軍の秘密を話してしまうのでした。
しかし、最新刊19巻ではそんな“拷問”の日々についに終止符が打たれます。監禁生活の中で、たくさんの友達(拷問官)ができた姫様。相変わらず“拷問”には屈しまくりですが、“拷問”で出される食事を堪能し、拷問官と遊びに行くなど充実した日々を送っていました。
状況が一変したのは、監禁から1年経ったある日。魔王が国王軍のもとへと乗り込みます。いよいよ大戦の幕が上がるのかと思いきや、魔王の目的は意外なもの。そして別れの日は突然やってくるのでした……。

拷問官の出す美味しいご飯と、姫様の食べっぷりに癒された『姫様“拷問”の時間です』。姫様と拷問官の微笑ましいやりとりにほっこりし、聖剣エクスのツッコミにたくさん笑わせてもらいました。みんな笑顔になる最後の“拷問”の時間をとくとご覧あれ!
文=中村未来

