がん闘病から半年以上が経過。味覚障害に苦しんだ作者の今の暮らしは?【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2026/1/24

 喉の違和感から、中咽頭がんの発見に至った松本ぽんかんさん。『ママ5年目でがんなんて 手に入れた卵子と失った味覚』(松本ぽんかん/竹書房)には若さゆえの進行の早さや抗がん剤が卵子に与える影響など、たくさんの悩みと向き合ったリアルな闘病生活が描かれている。

 闘病中は味覚障害に苦しみ、一時は生きる気力をなくしたことも…。果たして、ぽんかんさんはどのように“日常“を取り戻していったのだろうか。ぽんかんさんが作品に込めた想いや闘病を経て得た気づきなどを伺った。

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※個人の体験、お話をもとにインタビューを行っています。初期症状や治療法、副作用など、詳細は医療機関等にご確認ください

――本作を出版して半年以上経ちましたが、その後、体調や味覚障害の症状には変化などありましたか。

松本ぽんかんさん(以下、松本):現在は普通に過ごせていますが、風邪などを引くと回復するのに時間がかかるようになりました。1週間ぐらい寝込んでしまいます。

 あとは、もう慣れましたが、寝起きや冬は喉が常にカラカラになるので辛いです。味覚障害は残念ながら7〜8割、唾液障害は5割程度の回復で、これ以上の改善は難しいそうです。

――現在はどんな工夫をされ、「食べること」とどううまく付き合っていかれているのでしょうか。

松本:塩味は分かりやすいので、料理は塩をかけて食べることが多いです。甘味は分かりづらいんですが、塩をかけると分かることがあります。

 私は後遺症で苦みを感じやすく、ハチミツ、いちご、クリームなど、すっきりとした甘さのものは相性が悪いので、コーヒーやグレープフルーツなど、元から少し苦みのあるものを好んで食べるようになりました。あと、人間が味を感じる上では唾液も重要なんですが、私は元の半分ぐらいしか出なくなったので、唾液を増やす薬を飲んで補っています。

――人はどうしても、「自分だけは大丈夫」と思いやすい生き物ですが、がんは自分にも起きる可能性がある病気と自覚することって大切ですよね。

松本:私はお酒を1滴も飲みませんし、タバコを吸ったこともありませんが、一般的にはお酒やタバコが原因と言われている中咽頭がんになりました。

 どういう生活をしていても、なる時はなります。そう思っておくだけで心の負担は減るかもしれません。そして、もし、がんになってしまった時は「私の○○がよくなかった…」とか「もっと○○していれば…」と自分を責めなくてもいいと思います。

取材・文=古川諭香

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