高校生で妊娠したら人生詰んでる? 冷たい周りの目。若年妊娠を取り巻く環境【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2026/1/1

 高校生の娘が妊娠…その時、あなただったらどうする?

 そんなセンセーショナルなテーマを扱った『娘を妊娠させたのは誰ですか?』(たけみゆき/KADOKAWA)。真面目な夫と優しい娘とともに平穏で幸せな日々を送るさなえ。ある日、高校生の娘・春菜の妊娠が発覚する。相手は一年前から付き合っている彼氏・航太郎だという春菜。幾度か険悪な雰囲気になりながらも、双方の親たちの間では子どもは諦める方向にまとまる。しかしその時ふたりは――。

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 若年層の妊娠について調べた上で本作を描いたという著者・たけみゆきさん。調べる中で感じたことや、どのように漫画に落とし込んでいったのか制作の裏側を聞いた。

――本作には春菜より先に妊娠し、学校を休んでいる「しーちゃん」も登場します。

たけみゆきさん(以下、たけ):高校生で彼氏の子どもを妊娠してしまって、でも育てられないから中絶する、というのは若年層の妊娠の中では多いパターンだと思うんです。だからこそ「まああるよね」と流されがちだと思うんですけど、その後も含め、本人にとっては重大なことで。中絶も選択肢のひとつというか、「赤ちゃんのことを思うからこそ中絶という決断をした」ということが過度に責められない世の中であってほしいと思って描きました。

――しーちゃんの妊娠について春菜の友達が「詰んでるよね」と言うシーンがありますよね。確かに自分自身高校生の時にそういう話を聞くことがあったのですが、別世界の話というか。恥ずかしながら話題のひとつくらいにしか思っていなかった気がします。

たけ:本当に仲のいい友達が妊娠したら親身になるけど、あまり知らない子だったらこういう感想は出てきますよね。今の社会の「世間体」の代弁のような気持ちで描きました。ただ、この後しーちゃんは再登場しますが、決して中絶を軽く選択したわけではないんですよね。一生背負っていくことにはなりますが、そこに引っかかって人生が滞ってしまうのも大人の視点で考えたら良いとは思えない。春菜は「詰んでる」と言った友人に対して「そんなことないよ!」と反発しますが、実際自分だったら、自分の子どもだったら……いろんなことを考えてほしいシーンです。

――この後春菜の妊娠の件で、学校の先生が登場します。ここについては何か調べたりされたんですか?

たけ:調べてわかったのですが、生徒が妊娠したときにどのような対応をすべきかというのは文部科学省から通知があって、結構細かくサポート体制について決められていて「こういうことも教師の仕事なんだな」と思いました。この学校の先生の場合、春菜の時は先に妊娠したしーちゃんのことがあった後なので先生が比較的冷静に対処できている、という前提で描きました。

取材・文=原智香

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