“悪魔”と迫害されてきた令嬢が、王子と結婚して双子の継母に!? 可愛さと優しさにほっこり心温まる、異世界子育てファンタジー!【書評】
PR 公開日:2026/1/20

未婚で子育て経験も皆無な中、突然「双子の母親になってほしい」と告げられたら、あなたならどうするだろうか? しかもそれが王子様で、実質王妃兼継母という形だったら――。
『双子王子の継母になりまして~嫌われ悪女ですが、そんなことより義息子たちが可愛すぎて困ります~』(青井はな:漫画、糸加:原作/スターツ出版)は、黒髪の魔力なしと忌み嫌われていた主人公が、「不吉な双子」と言われている天使な義息子たちと家族になり、互いに幸せを得ていくハートフルストーリー。2025年6月に発売された1巻は発売後即&特大重版され、原作ノベルも4巻まで発売決定している大人気シリーズだ。そして2025年12月26日、待望のコミック版2巻が発売された。
黒髪の魔力なしと迫害されてきたはずが――王子と結婚して双子の継母に!?
本作品の主人公は、人が魔力を持ち当たり前に魔法を使う、魔力の系統が髪色に現れる世界に、「悪魔の黒髪」として生まれてしまったジュリア・レーヴ・ロンサール。ジュリアは亡き母との約束のため、膨大な魔力を隠して生きてきた。黒髪と金髪は魔力が多いなか、ただ不吉なだけの役立たずと迫害されて生きてきたのだった。

しかしある日、なぜか国王ルイゾン・レジス・サヴァティエの再婚相手に選ばれ、いきなり双子王子の継母になることに――!?

ジュリアは、小さな子どもと触れ合ったことのない自分に子育てなんて無理と初めは断っていたが、双子に会うや否やその可愛さに心を打ちぬかれてメロメロに。さらに謂れのない差別を受ける双子の不遇な状況を聞かされたことで、ジュリアは継母として双子王子を守り育てる覚悟を決める。


天使のような双子王子にこんな仕打ち――許せない!
双子は生まれると同時に母親を亡くしており、なぜか魔力がなく、しかもこれまで存在が確認されていない謎の銀髪。それゆえに、「不吉な双子」と一部から嫌厭されていた。だが、父親である国王陛下は多忙で双子の面倒を見ることなどできない。そんな中で、双子を軽視する使用人に食材費を着服され、王子とは思えない食生活を送っていたことが発覚。双子はフルーツの存在も知らず、硬いパンとまずいスープばかり与えられていたのだ。

ジュリアは、そうした双子の置かれている状況を改善すべく動き、ふたりが王子として困らないようサポートしていく。
ジュリアは彼女自身が辛い境遇で育ったからこそ、双子が不当な扱いを受けていることに強い憤りを感じ、自分と同じような思いはさせたくないと問題に真っ直ぐ向き合っていく。そんな彼女の真摯な優しさで変わっていく周囲や双子たちを見ていると、行動する勇気が持つ大きな力を感じさせられる。

自分が置かれている状況で自分にできることは何か、今は何をすべきなのか。その考えや積み重ねが、新たな道を作りその先の未来を変えていく。
ジュリアの対応によって、最初は遠慮がちだった双子も子どもらしい自然な姿を見せるようになっていく。また、双子のためにジュリアとの再婚を決めた国王が、彼女の姿勢に心を動かされ成長していく姿にも注目したい。
だが、2巻後半では少し気になる展開も発生。双子の片方に“ある異変”が生じたのだ。これが物語にどう関わってくるのか、双子の関係性はどうなっていくのか、ジュリアの子育てに新たな波乱が巻き起こるのか――早く続きが読みたくて仕方がない。そして、自分が見下していた姉が国王と結婚したことで怒りを顕わにし、ジュリアを敵視している義理の妹カトリーヌの動向も気になるところ。この義妹、きっといつか何かやらかすはず……!
本作コミック版はまだまだ2巻で、物語は始まったばかり。これからどのような展開になっていくのか、双子はどう成長していくのか、最後まで見守っていきたい。
文=月乃雫
