「今、マウントとられた?」女同士の“口撃”が止まらない戦慄のマウント合戦【著者インタビュー】

マンガ

公開日:2026/1/31

 仲良くなれるはずだったママ友同士が、ふとしたきっかけでギスギスした間柄に転落していく。そんな、女性同士の複雑な感情の変化を描いた漫画が『私はあのママ友より幸せだと思っていたのに』(すやすや子/KADOKAWA)だ。

 主人公のサヤカはイケメンの夫、9歳の娘、生まれてすぐの息子との4人暮らしだ。おしゃれに気を遣い、美男美女夫婦として憧れられるサヤカ夫婦。そんなサヤカ家族のもとに、同じマンションに引っ越してきたエミ家族が挨拶にくる。

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「絵に描いたような素敵な家族」サヤカたちを見て憧れを抱くエミ。しかし実際は、サヤカは夫の不倫やモラハラに苦しめられ、終わりの見えないワンオペ育児にも疲弊し、産後うつ気味であった。

 一方、エミは娘と夫との3人暮らしで家庭も円満。しかし、第二子の不妊治療がうまくいかずに苦しんでいた。

 サヤカはエミへ、エミはサヤカへ。互いに羨ましい思いを募らせていく。やがて、ある事件が引き金となりふたりの関係は泥沼化。さらに、サヤカのキラキラした一面も崩れ落ちていき…。

「羨望」「妬み」「優越感」女性が抱えるじっとりとした感情を描く本作は、どのようにして生まれたのか? コミックエッセイ『毎日全力、たまーにズボラなすや子さんち』でも知られる著者のすやすや子さんに、お話を伺った。

――第3話「マウント」では、サヤカとエミの静かなるマウント合戦が繰り広げられました。笑顔でやりとりをしているけれど、心の中ではお互いに対して思うところがあり…という構図が非常に怖かったです。

すやすや子さん(以下、すや子):大人になると「あれ、今もしかしてマウントとられた?」みたいな“口撃”が一番多いと思うので、その雰囲気を出すことを意識しました。

 大人同士は、直接殴り合ったりあからさまな悪口を言い合ったりすることってほとんどないですからね。あるとしたらやはりマウントの取り合いでしょうか。それも直接的な嫌味ではなく、あくまで自然とも取れる範囲で…というところもポイントです。

――お互いの言葉の応酬は、すんなりと出てきましたか?

すや子:出てきましたね。私の体験だけかもしれませんが、大人になると「絶対思ってないよね?」と感じる内容を言い合うことがありませんか?

 例えば、明らかに肌荒れしてるのに「めっちゃ肌キレイじゃん、羨ましい」みたいな…。そういうこともあったなぁと、いろいろな経験を思い出しながら描きました。

――私は逆に「あれ、私がさっき言ったこと、もしかしてマウントだと思われてる?」と後で焦ることもあります。

すや子:後悔すること、私もすごくあります。自慢と取られかねないことをポロっと言ってしまったり、ちょっとすごいと思われたくて言ったものの、あとからすごく後悔したり(笑)。

「沈黙は金」って、まさにその通りですよね。会話の上手いママ友を尊敬しています。

取材・文=原智香

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