「なんでずっと泣かせてんの?」家事も育児も他人事。非協力的な夫がやけにリアルな理由【著者インタビュー】
公開日:2026/2/1

仲良くなれるはずだったママ友同士が、ふとしたきっかけでギスギスした間柄に転落していく。そんな、女性同士の複雑な感情の変化を描いた漫画が『私はあのママ友より幸せだと思っていたのに』(すやすや子/KADOKAWA)だ。
主人公のサヤカはイケメンの夫、9歳の娘、生まれてすぐの息子との4人暮らしだ。おしゃれに気を遣い、美男美女夫婦として憧れられるサヤカ夫婦。そんなサヤカ家族のもとに、同じマンションに引っ越してきたエミ家族が挨拶にくる。
「絵に描いたような素敵な家族」サヤカたちを見て憧れを抱くエミ。しかし実際は、サヤカは夫の不倫やモラハラに苦しめられ、終わりの見えないワンオペ育児にも疲弊し、産後うつ気味であった。
一方、エミは娘と夫との3人暮らしで家庭も円満。しかし、第二子の不妊治療がうまくいかずに苦しんでいた。
サヤカはエミへ、エミはサヤカへ。互いに羨ましい思いを募らせていく。やがて、ある事件が引き金となりふたりの関係は泥沼化。さらに、サヤカのキラキラした一面も崩れ落ちていき…。
「羨望」「妬み」「優越感」女性が抱えるじっとりとした感情を描く本作は、どのようにして生まれたのか? コミックエッセイ『毎日全力、たまーにズボラなすや子さんち』でも知られる著者のすやすや子さんに、お話を伺った。
――サヤカの夫は育児も家事も協力せず、不倫までしている、という典型的なダメ夫です。女性キャラだけでなく、男性キャラにも「あるある」が詰まっていますが、どのように描かれたのでしょうか。
すやすや子(以下、すや子):「子どもが生まれて何年も経っているのに、いまだに子どもが生まれる前の感覚でいる」「すべてが他人事」そういう男性のイメージで描きました。
サヤカの夫には、子どもを産む前の自分の気持ちも少し入っています。私自身、子どもを産む前は子育てに対する解像度がすごく低かった。
街で厳しく子どもを叱っているお母さんを見たら「そんなに怒らなくても、もっと上手い対応があるんじゃ」なんて思っていたんです。そういう、子育てへの解像度の低い大人を意識しています。
――反対に、エミの夫は優しい男性です。しかし、エミがサヤカから嫌味を言われてモヤモヤ悩んでいるところに「どんなエミでもかわいいよ」と返す…。「そういうことじゃないんだよな」と感じずにはいられませんでした。
すや子:エミの夫は、私の夫に似ています(笑)。人から何か言われてもあまり気にせず、深く考えないタイプ。
こちらが人間関係の悩みを話しても「そう?」くらいしか返ってきません。仕事で体力的に疲れることはあっても、人間関係で悩まないからか「仕事に行きたくない」と思わないそうです。パートナーとしては、あまり落ち込まないエミの夫のようなタイプのほうがいいかもしれませんね。
取材・文=原智香
