4年間セックスレスで不安と孤独を募らせた妻が女性用風俗の利用を決意! セラピストとの出会いから彼女が見出したものは?【書評】

マンガ

公開日:2026/2/10

レス一生から抜け出したい ~私が女に還る日~』(あぐ:原作、ふじじゅん:漫画/KADOKAWA)は、日常生活の中に埋もれた性や心の欲求というテーマを真正面から描いた物語だ。

 夫と穏やかな日々を過ごしていた妻の尚美には、ひとつだけ悩みがあった。それは、夫婦間の夜の営みが4年間まったくないことだ。触れ合いのない日々が続き、彼女には「夫はもう私のことが好きじゃないのかも」という不安と孤独が募っていく。そんなある日、夫がマッチングアプリで女性と連絡を取っていたことを知り、尚美は大きなショックを受ける。悩んだ末に彼女が選んだのは、女性用風俗だった。そこで出会ったセラピストとの時間は、新しい感覚と解放感をもたらし、尚美が女としての自分を取り戻すきっかけとなる。歪な三角関係が夫婦にもたらすものとは……?

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 作中で尚美は、セックスレスの悩みを解決するため、夫にカウンセリングを受けることを提案するが、返ってきたのは「セックスレスがダメと言われたら、全部がダメと言われている気がする」「気持ち悪い、なんでそんなに性欲強いの」という拒絶の言葉だった。尚美は、自分の思いを伝えたことで夫を傷つけてしまったのではないかと自責の念にかられ、女として、人間としての自信を失ってしまう。その揺れ動く心情を追体験しながら、「女性が自己の価値をどこに見出すのか」について考えさせられる。

 もちろん夫婦関係の深さは「セックスがあるかないか」だけで測れるものではないが、互いの気持ちに向き合うことの難しさと大切さが、尚美の葛藤を通して浮かび上がってくる。

 自身の気持ちに正直になろうとする彼女の姿は多くの読者に共感や気づきを与えるはずだ。セックスレスやパートナーシップに悩む人だけでなく、心と身体の関係を見つめ直したい人にも手にとってほしい作品だ。

文=ちゃむ

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